47話 ページ49
「……ってわけで私は誰にも言わずに鬼殺隊を離れたの」
すべてを話し終わった私はすっきりした気分だった
しばらくの沈黙を破ったのは杏寿郎
「なぜ俺に言わなかったんだ!!」
「杏寿郎に言ったら絶対止めるか、一緒について行くとか言ったでしょーが」
「当たり前だ!!」
「それが分かったから言わなかったの!杏寿郎は炎柱……鬼殺隊を引っ張っていく存在だよ?柱として責務を全うせずに鬼殺隊を離れるなんて私が許さない」
「むぅ…」
自分のことは自分で解決をする
それが炎柱の妻となった自分の責務だ
「それでAさんは鬼殺隊を離れてどんなことをしていたんですか?」
「いいことを聞いたね!竈門くん!」
ただ傷つけたくない、という理由だけで鬼殺隊を離れたわけじゃない
「いろんなところに行ってたくさんの人と出会ったよ。そこで、鬼の侵食を普通よりも遅らせる方法を見つけたのさ!」
「そんなことができるのか!?A!!」
「その方法は至って簡単だった………鬼になることを認めること、たったそれだけ」
「むぅ?どういうことだ?」
「私に寄生した鬼は人の不安や心配を餌にして力を強くするらしくて…それが少ないほど侵食はされにくくなるってわけ」
「つまり、今Aさんの左側だけ鬼になっているのは…」
「しのぶさんの想像通り!侵食が左側全体にいったとき、鬼になることを受け入れて侵食の速度を遅くしたのさ!」
ふふん!とちゃっと胸を張ってみる
「遅らせたといっても鬼がいるかぎりAはいつか鬼になってしまうのではないか!?」
「何当たり前のこといってるの?」
「よもや!?」
「私と鬼を切り離すには斬るしかないっていってるじゃん」
「なぜそんなに平気な顔をしているんだ!A!」
「なんか鬼になるってことを受け入れてから考え方がちょっと変わっちゃってさ…ハハハッ…」
「俺はAと生涯ずっと一緒にいたい!!!」
「はいはい、わかってるって」
いつも通りの私と杏寿郎の会話をみて、しのぶさんも竈門くんたちも微笑んでいる
「A!!今日は一緒に湯殿に入って、一緒に寝よう!!」
「なんで!?今の話の流れからなんでそうなった!?」
「俺はAと離れていた分、一緒にいたい!!」
「声量を考えろ!馬鹿夫!」
389人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
向日葵(プロフ) - 蒼月さん» 蒼月さん、暖かいコメントありがとうございます!ここ数日ずっと体調を崩しておりまして…早く治すためにもちゃんと休みたいと思います。更新を今しばらくお待ちいただけたら嬉しいです! (2021年4月3日 22時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 体調は大丈夫でしょうか?更新のことはお気になさらず、身体第一でお過ごしください。元気になられたときの更新を楽しみにしています! (2021年4月3日 22時) (レス) id: 7c0c835b83 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 衣世さん» 嬉しいお言葉です……どうしても可愛い煉獄さんを書きたくなってしまいます…笑 (2021年3月28日 22時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
衣世 - 私も向日葵さんの小説読むと、顔がニヤケちゃいます(*´-`)煉獄さん可愛いなぁ☆ (2021年3月28日 9時) (レス) id: 8b5abcedbd (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きゃんぱすのーとさん» 私の書く煉獄さんはこうなってしまいます…笑更新頑張ります! (2021年3月16日 1時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:向日葵 | 作成日時:2021年3月6日 18時