君と巡り会う予兆 /ky ページ32
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見ていた夢について考えていたせいで電車に遅れるギリギリだった。
乱れた前髪を直しながら少し切れた息のまま電車に乗り込む。
...朝から、疲れたなあ。
大学まで30分以上はある。
少しだけ眠りにつこうと思って...やめた。
またあんな夢を見てしまったら、どこにいるかも分からない彼を探してしまいそうだから。
適当にスマホを見て時間を潰して、大学の最寄り駅で降りる。
相変わらずの人の多さに憂鬱になりながら足を進めると男の人が前から歩いてきた。
うわ、背高いな...。
髪も赤いし目立つ。
そう思いじっと見ていたせいか目が合ってしまった。
や、やばい！見てるのバレた！
「あの！」
さっさと離れちゃお、ちょっと怖かったし。
「お姉さん！」
やけに大きな声が近くからするな、くらいにしか考えていなかった。
力強く掴まれた腕にびっくりして振り向くとさっきのお兄さんがいた。
怒られるのかな、と考えていた私に差し出されたのは、パスケースだった。
「これ、お姉さんのですよね？」
「はっ、はい！すみません、わざわざありがとうございます」
ちょっと怖い人を手間取らせてしまった...！
でもさっき一瞬見た時とは雰囲気が違って、少し優しそうに見えた。
「それでは、これで」なんて去ろうと思ったのに腕を離してもらえない。
「あ、の...他に何か用ですか？」
「えっ、あ...すみません！腕掴みっぱなしで...」
パッと離された私の腕は少しの間熱を持っていた。
...こ、この状況どうすればいいの...？
何か言いたそうではあるけど本当に大学に遅れてしまう。
申し訳ないけど「パスケース、ありがとうございました」とお礼だけ言ってその場を去ろうとすると後ろからさっきまでとは打って変わった小さい声が聞こえてきた。
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ラッキーカラー
あずきいろ
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ユシア(プロフ) - (^ω^≡^ω^)さん» rtrtさんのお話気に入っていただけたでしょうか...？これからも見てくだされば幸いです (2020年9月13日 10時) (
レス) id: fc67472b4e (このIDを非表示/違反報告)
(^ω^≡^ω^) - うわお。レトさんうわお。 (2020年9月12日 6時) (レス) id: f0a83a5353 (このIDを非表示/違反報告)
ユシア(プロフ) - あたさん» こちらこそそう言っていただけると大変嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年8月13日 8時) (レス) id: fc67472b4e (このIDを非表示/違反報告)
あた(プロフ) - わ〜〜〜〜…！とてもときめきました、ありがとうございます…！ (2020年8月12日 23時) (レス) id: 374aa04e67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユシア | 作成日時：2020年8月8日 18時
