冷えた心が再熱する /us ページ16
.
デートの終わり、どっかの誰かのせいで終電がなくなるまで飲んでしまって今に至る。
まんまと騙された私を笑いながらも連れてこられたのは牛沢の家だった。
でも歩いてる途中少しドキドキしたのはやっぱり期待してるってことで、それが少しだけ恥ずかしくなった。
それも途中に降ってきた雨が冷たくて急激に冷静になっていったけど。
「ちょっと待ってろ、タオル取ってくるから」
家に着いて玄関で待ってるとタオルを手にして戻ってきた牛沢は私の頭をぐしゃぐしゃと拭いてきた。
「もう、セットしたのに！」
「こんな時間から俺以外の誰に見せんだよ。ほら、風呂先入ってこい」
子供扱いされてるみたいだな、と思って反抗するともっともな返しをされてしまった。
背中を押されてお風呂に入ると服が洗われてる音が聞こえてくる。
私のまで洗ってくれたのかな、それは少し申し訳ない気もした。
「俺の服置いといたから上がったら着て」
「はーい」と返事をしてシャワーを浴びた。
「おお、サイズぴったり」
身長がほぼ同じだからか用意されたTシャツとズボンは特に大きすぎることはなかった。
足に自信があるわけでもないから少女漫画よろしくズボンがぶかぶかで履けない、なんてシチュエーションもなくてむしろ安心した。
「お風呂ありがとー。入っていいよ」
「...おー」
私の方を見てぴた、と固まった牛沢に首を傾げる。
なんか変だった？え、すっぴん見るの初めてじゃないじゃん！！
...あ、もしかして？
「残念！サイズぴったりでーす」
ニヤッと笑ってそう言うと牛沢は手を口元に当ててそっぽ向いた。
あれ、怒った...？
「...いや、まあAが俺の服着てるだけで結構クるものがある」
その言葉に今度は私が固まる番だった。
お前そんな純粋な奴じゃないだろ知ってんだからな...！
そうは思ってもキュンとしたのは事実だ。
付き合いたてのカップルのような空気に耐えられず「もう寝る！」と寝室へ走った。
少しして追いかけてきた気配を感じたのに部屋の鍵は閉めなかった。
.
愛は適度でお願いします /ky→←ラブストーリーは今から /ky
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「キヨ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユシア(プロフ) - (^ω^≡^ω^)さん» rtrtさんのお話気に入っていただけたでしょうか...？これからも見てくだされば幸いです (2020年9月13日 10時) (
レス) id: fc67472b4e (このIDを非表示/違反報告)
(^ω^≡^ω^) - うわお。レトさんうわお。 (2020年9月12日 6時) (レス) id: f0a83a5353 (このIDを非表示/違反報告)
ユシア(プロフ) - あたさん» こちらこそそう言っていただけると大変嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年8月13日 8時) (レス) id: fc67472b4e (このIDを非表示/違反報告)
あた(プロフ) - わ〜〜〜〜…！とてもときめきました、ありがとうございます…！ (2020年8月12日 23時) (レス) id: 374aa04e67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユシア | 作成日時：2020年8月8日 18時
