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君の二文字だけでいい /ky ページ17
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「...Aってそういうとこ意外に律儀だよな」
「別に普通じゃん？だって私だけ貰うのも何か違うし」
そう言うとキヨは何故か言葉を濁した。
...あれ、もしかしてこれは私も貰えないパターンだったりする？
いや、意外と真面目なこいつに限ってそんな意味のないことはしないと...いや、全然する奴だこいつは。
「いやー...あのさ、俺が今から言うことに答えて欲しいんだけどさ」
「うん？...わ、分かった」
頭の後ろかくの、緊張してる時の癖だ。
これだけ一緒にいればそれくらいは気付くわけで、だから黙って言葉を待つことにした。
...何かこれロマンチックだな。
夕暮れの教室に二人きりで、目の前にいるのは好きな人、だなんて。
しょうもないことを考えてるのは、キヨの緊張が移ったせいで私まで心臓が速いのを誤魔化すためだって分かっていた。
「俺と、付き合ってくれませんか」
ぶわっと体中の体温が上がった気がした。
真っ直ぐに見つめてくる瞳に耐えられなくなって目を泳がせて言葉にならない言葉を口に出すけど、キヨは黙っているだけだった。
喉につっかえたように言葉が出ない私を見かねてかキヨは優しく笑いながら言った。
「...俺に、プレゼントくれる？」
「...ずるい。私が好きなの知ってたでしょ」
そう言った私に満足そうに笑ったキヨに小さな声で「好き」と言うと体がぎゅっと抱きしめられた。
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ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：ユシア | 作成日時：2020年2月1日 12時
