【実.況.者】まるで覚めない夢みたく【短編集】 (ページ45)

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夢の続きに愛を残して /ky ページ45

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キヨから誘ったし別に不自然なことではないんだけど、それにしてもこんな姿が見られるとは誰も思わないでしょ。

「...随分うきうきしてるね」

「あったりまえじゃん夢の国だぞ！？お前もうっきうきじゃねえか！！」

「いやそれは否定しないけど！！」

マスクをしたキヨは久しぶりに見たなあと笑いそうになった。
さっき買った派手なTシャツとキャップも早速身につけているしテンションがマックスなのは目に見えて分かる。

まあそれは私も例外ではなく、カチューシャをつけた上にポップコーンバケットまで買ってしまった。

...傍から見れば完全に浮かれまくったカップルだろうなあ。

そんな事を考えてる間にも時間は進んでいてアトラクションが見えてきた。

「...どうしようキヨ。めっちゃワクワクしてきた」

「やっぱテンション上がるよなあー！！この薄暗い感じホントやばい」

「分かる。ヤバい」

語彙力低下しすぎだろ、というツッコミはNGだ。
テンションが最高潮な私達に水を刺すのはよくないぞ。

私達の番になって乗り込んで安全バーを下げる。
この時のワクワク感が最高にたまらないんだよなあ何て思っていると横のキヨも目を輝かせていたので思わず吹き出してしまった。

「えっAすげえカメラ目線じゃん！」

「キヨどこ見てんのうける」

「カメラあるの忘れてたんだよ笑うな！！」

結局写真はキヨの写りが悪かった、と言う為買わなかった。
アトラクションが終わった頃にはもうとっくに暗くなっていて結構並んでたんだなあと思っているとキヨが私の腕を引いた。