優越の証を刻ませて /ky ページ37
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彼女がやっとバイト先から帰ってきたと思えば、コートを中々脱がずにニヤニヤとしている。
...あの、サプライズ気分でいるところ大変申し訳ないんだけどコートから赤と白のスカートはみ出てるぞ、何て言える程俺も空気が読めないわけじゃない。
俺が黙っているとAはパッとコートを脱いだ。
「じゃーん!サンタコス似合う?」
「......まあ似合うんじゃね」
前言撤回。もはやサプライズだこれ、こんなに可愛い何て聞いてねーぞ。
褒めることに慣れていないとはいえもっといい言葉あっただろ、何ていう反省は今月だけでも数十回。
それでも嬉しそうに笑ってくれるAには本当に頭が上がらない。
「ふふー。キヨ君に見せたくて着たまま帰ってきちゃった」
「それは嬉しいけどそのトナカイの耳はちげーだろ」
サンタコスにトナカイのカチューシャとかいう何とも言えない格好を指摘すると俺につけてきた。
まあそれはいいんだけど、気になるのはその短いスカートな訳で。
下にちゃんとタイツを履いてるとは言えそのほっそい足見せてんのには変わりないだろ!!
俺だけが見る分には何にも問題はないんだけどこの服を着てカフェで接客をしていたというのが気に食わない。
「...なー。今日人いっぱい来た?」
「そうだねーうちケーキも売ってるからいつもよりは来たよ」
あーこれはもうおこですけど。絶対男もいたじゃん!!
俺だけがAの可愛い独り占めしたいのにさあ!!
...ってか何でAは笑ってんの。俺なんか変なことした?
「キヨ君眉間にシワ寄ってるよ。何、嫉妬?」
「...悪いかよ」
全部お見通しされてんのほんとダセーけどこっから形勢逆転するし、余裕ぶっこいてんなよ。
そんなミニスカちらちらされて俺が我慢出来るわけねーだろ。
未だくくっと笑うAをベッドに連行すると流石に焦った顔をしていた。
「他の奴に見せてんの気に食わねーからこっからは俺だけにしろよ?」
ハッピーメリーデー /rt→←良い子達は眠らぬ時間 /uszw
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作者名:ユシア | 作成日時:2019年10月31日 20時