君の頬が愛色に染まる /ky ページ30
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『お前らのせいで俺の彼女起きちゃったんですけどー』
「ごめんって!!でも俺罰ゲームには逆らえないからさー」
『逆らえないの彼女にだろ』
うっしーの冷静なツッコミの後キヨは楽しそうに笑ってからそうかもーと言った。
そして私の方を見ながら妖しく笑って言葉を続けた。
「Aが可愛いから何でも許してあげちゃいたくなるんだよねー」
『お前も彼女に甘いじゃねえか』
うっしーさっきの会話聞いてたのか、っていうのよりも、キヨがニヤニヤと見つめてくる方が腹立つ。
多分真っ赤になってる顔を隠すように水飲んでくる!と立ち上がった。
絶対私キヨに遊ばれてる。
これからキヨが罰ゲームを受ける筈なのに私が恥ずかしい思いをしてるのはなんでだ。
ごくごくと冷たい水を飲み干してからよしっと呟く。
これ以上弄ばれるのは嫌だ、と気合いを入れ直してキヨの方へ戻った。
「あれ、もう電話終わったの?」
「うん。うっしーが彼女待たせるの嫌だって切られた」
「そっか、それで罰ゲームは...」
そこまで言いかけてキヨの表情がニヤニヤとしたものに変わったのに気付いて口を噤んだ。
あれっ普通反応逆なのでは。
「......愛の言葉を囁く、だってさ」
「えっちょっそれもはや罰ゲームじゃ」
慌てる私にお構いなくキヨは近付いてくる。
ぎゅっと目を瞑れば耳元から低い声が聞こえてきた。
「愛してるよ。俺と、ずっと一緒にいて欲しい」
目を開けてキヨを見ればニコニコと余裕ありげに笑っていてやっぱり罰ゲームじゃないじゃん、と言いかけた。
でもそれに気付いた瞬間笑みが溢れる。
これでよかったのかもしれない。
だって、キヨにとってちゃんと罰ゲームだったから。
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作者名:ユシア | 作成日時:2019年10月31日 20時