余裕破壊常習犯 /uszw ページ23
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えー、と言いつつ挑戦してみると牛沢は無言で顔を背けたまま何も言わない。
...え、やってって言ったのそっちじゃんと思って牛沢?と名前を呼ぶと牛沢がやっとこっちを向いてへらっと笑った。
「普通に見られるだけじゃん、とか思ったけど結構可愛い、...っていうか...そそるわ」
「はいその発言はアウトでーす」
「えー残念ー」
ケラケラと笑う牛沢に落ち着かなくて何となく立ち上がった。
それで?と言われて私は首をかしげた。
何だろう、と考えていると牛沢は何も言わず私の前に立って顔を覗き込んでくる。
「身長差羨ましいなーとか思った?」
「...まあそれなりには。...別に目線一緒だと...話しやすいしいいと思うけど」
「そっかあ。...まあ俺はこのままでもいいかなあって思ったよ」
「何で?」
そう問いかけると牛沢は教えてあげようか、とニヤリと笑った。
その顔が色っぽくて思わず体を少し後ろに反らすと頭の後ろに手を添えられ、逃げ場を失う。
そして、そのまま唇が重ねられた。
「ほら、キスしやすいじゃん?」
悪戯に笑う姿を見てさらに顔が熱を帯びていく。
それを牛沢が満足そうに見ていた。
ククッと笑う牛沢は本当に余裕があってずるい。
焦った顔とか見てみたい、と思ったら照れはどこかに消えて、代わりに残ったのは好奇心だった。
ネクタイをぐいっと引っ張ってまた軽く唇を重ねた。
「...確かに、キスしやすいね?」
「...負けました」
先程の私と同じように顔を真っ赤にした牛沢は降参のポーズをとって笑った。
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作者名:ユシア | 作成日時:2019年10月31日 20時