愛という名を形に変えた /rtrt ページ20
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私の旦那さんはもう少しくらい可愛げがあったらいいのになあ、なんて思わずにはいられない。
「レト君ほんっとにごめんね!? 今日出かける約束してたのに...」
「別にええよ仕事やろ。はよ行かんと遅刻するで」
「うん...行ってきます!」
有給取ったのに出勤ってどういうことだ、と愚痴を零しながら駅へ急いだ。
今日は久しぶりにレト君とデートの予定だったのに上司からのたった一本の電話でなくなってしまった。
それをレト君に伝えても、仕方ないやろと顔色一つ変えないのが少し寂しかったり。
それは今日に限ったことではないけど寂しいとすら思われてなかったらどうしようと不安になるのもそれこそ仕方ないと思うのだ。
はあ、とため息をつきながら会社へ向かった。
「何で今日に限って忙しいの...」
帰り道を歩く頃にはもはや怒ることも面倒になるほど疲れていた。
今月で一番忙しいんじゃないかと思ったくらいだ。
これから朝出来なかった洗濯や夕食の準備をすると考えると気が滅入る。
レト君が実況をしている可能性を考えてただいまも言わずそっと家に入った。
でもリビングへ向かうにつれてだんだんいい匂いがして、あれと首を傾げる。
「あ、おかえり。ちょうどご飯出来たよ」
「えっあの、これ、レト君が...?」
「そうやけど。ほら、スーツとかハンガーにかけてきな」
とりあえず言われるがまま部屋着に着替えて手を洗って戻るとテーブルにご飯を並べているところだった。
どうしようレト君エプロンも似合う...とかそれは置いといて!
愛という名を形に変えた /rtrt→←背伸びとあと少しの愛/ky
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作者名:ユシア | 作成日時:2019年10月31日 20時