カクレモノ【全.身.組】 (ページ4)

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「それは昔のお話。ある所に
1人の少女がおりました。その少女は____」

「ねえ待ってAちゃん...。それどのくらいかかるん...？」

「え、私の気が済むまでだけど」

「っていうかA自分のこと少女って言える年齢だと思ってんの？」

うるせえ馬鹿、とキヨの頭を小突く。

起きたレトさんの反応を一通り楽しんだ後、この状況に至るまでの経緯を話そうとしていた。

そんな大事な内容も私が真面目に話す訳はまあないのだがこの状況じゃそうもいかないらしい。

本当はもう少しからかおうと思っていたのだが気持ちを入れ替えて話し始めることにした。

「私が今実況してるゲームがエンディングを迎えたんだよね。...まあ何回目かは忘れたんだけど」

「Aのやり込み具合は本当に凄いと思うわ。俺は無理」

キヨは心から、という声色で相槌を入れた。

ちゃんと聞いてるな、ということが確認出来たため話を続ける。

「本当に隅の隅までやり尽くしたみたいで隠しステージが解放されたの。...で、ゲームを始める選択をして、気付いたらここに」

多分それが原因だと思うんだけど、と付け加えて一息つく。

2人に聞いても心当たりはないようで間違いではないだろうということが推測できた。

「じゃあ、俺達は巻き込まれたってことか...？」

「あはは、そうかもね。巻き込まれキングの名は伊達じゃないね」

「えー俺も巻き込まれたの納得いかんのやけど...」

「んーレトさんはさ、選ばれたんじゃない？このゲームに」