カクレモノ【全.身.組】 (ページ18)

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開始から10分経った頃キヨに見つからないまま校舎内を軽く探索した。

そろそろ隠れていようかと考えて適当に近くの図書室に入ることにした。

奥へ進むと...私以外の、息をする音が微かに聞こえる。

嫌な予感がして、出口へ走り出した。
その足音は、2つ分。

ちらっと後ろを確認すると...案の定キヨが走ってきていた。

「何コレ青鬼かな！！？」

「じゃあ捕まれよ！！！」

「すみません私青鬼得意なんで！！！！」

階段を駆け上って近くの教室のロッカーに隠れる。

遅れて追い付いたキヨは私が隠れている教室に入ってきた。

ここにいると確信してるのだろうか、棚や他のロッカーを開けて回る。

...そして最後に私が隠れてるロッカーをゆっくりと開けた。

「...あれ、いねえじゃん」

何だよ、とロッカーを乱暴に閉めて次の教室に行く音が上から聞こえた。

その直後え！？何でレトさんいんの！？レトさんってAだったの！？とか意味の分からない言葉が聞こえてから追いかけっこが始まっていた。

何だあの2人は引き寄せ合ってんのか。

.....私が何故、見つからなかったのか。
答えは簡単だ。

校舎内を探索している最中にたまたま見つけたあのロッカー。
中には何も入っておらず、そして、"底が抜ける"。

すぐ下が校長室のソファだったためここへ逃げ込んだ。

レトさんがこんな手の込んだことを出来るとは思わないしゲーム側が用意したものだろう。

運良く逃げられたがレトさんはすぐ捕まるだろう。
仕掛けのある場所に行く前に捕まったら負けなのだ。

次会ったらオニだと思った方がいい。

とりあえず、ソファで一息ついた。