カクレモノ【全.身.組】 (ページ14)

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一番初めの行動からやりたくて、正面玄関まで戻ってきた。

私ならどう動くだろうと考えた結果、適当に歩くことにしたのだ。

私ならフラフラと歩いてピンときた部屋に入る。

思いつくままに行動することにした。

「この階段は...やめよっ。向こうからあがろうかなあ」

ただ単に学校を散策してるようで楽しくなってきた。鼻歌も独り言も言い放題だ。

そうしていくつか階段をあがっていくうちに3階まで来た。
未だにピンとくる部屋はない。

そうしてるうちにコンピュータ室まで戻って来てしまった。
なんとなく時間の無駄感はあったけどどうせあいつらも遅いだろ、と呑気に歩く。

「...あ、音楽室いいじゃん」

近くに見えたその部屋になんのためらいもなく入る。

「...キヨ？」

ピアノの陰に見覚えのある赤色が揺れた。
座り込んでいたキヨは私の声を聞いて肩をびくっと震えさせた。

...何してんだ。

「Aじゃん！何、ここ探しにきたの？」

「うん、ここな気がしたんだけど...いるでしょ」

キヨのところまで行って目を合わせると、キヨは目を逸らした。

気持ち悪いほど明るいキヨに違和感を覚えてカマをかけたんだけど...正解か。

私達が話してる間に移動したのか、周りにはいなかった。
...私なら。

適当に歩いて目にとまった机の中をのぞく。

「...見っけ」

「はあー！？マジかよ、俺2位確定じゃん！？」

一発で見つけると思わなかった、とキヨは大声をあげた。...レトさん不憫。