（６．５）ー ページ14
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▽ 主side ▽
「あのー。」
私がそう声を掛ければ、グルンっと顔を思い切り回転させたA組の彼ら。
『いつの間に俺らの真後ろに』
そう言いたげな、少し怯えている表情をしている。
彼ら二人の間から見える千葉君と三村君も、突如現れた私に驚いているようだ。口をポカーンと開けて、作業する手を止めている。
私は自分の口の前で手を柔らかくと叩いて、わざとらしく微笑む。
重ねた自分の手は右の頬に近寄せて、あざとく。
「あーっ、やっぱり。
前回の試験で学年成績51位のモブ男君、52位のモブ太君だ。」
私がそう言った瞬間、A組の2人はギョッとした。当たり前だ。自分の成績を他人に詳しく覚えられているなんて、人によっては恐怖すら感じるだろう。
成績に拘るこの学校の生徒だったら尚更だ。
「ね、知ってる？
E組の生徒って成績50位以内に入れば本校舎に戻れるっていう救済措置が取られていること。」
私は淡々と感情を込めずに説明を続ける。
「学年トップは私の幼馴染、浅野学秀だけど、学年2位は、私。鈴谷(ｽｽﾞﾔ) A。
学年3位は赤羽業。
最低でも救済措置範囲内に2人。」
段々とモブ男君とモブ太君の顔が引きつっていく。
「もしさぁ、私達が仮に本校舎に戻ったとしたら、本校舎の生徒の人数が溢れちゃうのは分かるよね？
つまりさ、A組の生徒で且つ、50位からギリギリはみ出ている君達って…。」
私は目を細ばめて、口角を思いっ切り上げる。
彼等は冷や汗が顔から滲み出ていて、今にも叫び出しそうな顔だ。
「降格待ったなしだよねっ。
そんなA組の優等生さん達が、こんな所で油売ってる暇あるのかなぁ？」
私は首を横にコテンッと傾けて、あくまで最後まであざとく、わざとらしくを貫く。
彼等は私のそんな言葉と、鋭い瞳に耐えられなくなったようで。数秒もしない内に、『ヒィッ』という情けない声を上げその場から風のように居なくなった。
私はそんな彼等の後ろ姿を見ながら、少し安堵のため息をつく。
割と今言ったことは『でまかせ』と『はったり』ばかりだし、通じなかったらどうしようかと思った。
…けど、カルマのあの悪魔っ気は修得しといて正解だったな。
千葉「Aさん…。」
その声に振り返れば、千葉君と三村君がびっくりした顔で私を見つめていたので、私はそんな彼等に満面の笑顔を返した。
「クラスメイト馬鹿にされちゃ、黙ってられないよね。」
(続く)
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yuna(プロフ) - コメント失礼します！読みやすく、一気に読んでしまいました！更新されるの待ってます！ (8月15日 18時) (
レス) id: 86e0cf33e7 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！出来たら全員のキャラに愛されたいです！（恋愛的に）あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年1月16日 16時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - 今日見たんですが、私にはこんなに上手く書けないので尊敬します！続き楽しみにしてます！無理のない程度で更新してくれると嬉しいです(◍´︶`◍) (2022年1月16日 22時) (レス) @page34 id: 2eee57ed36 (このIDを非表示/違反報告)
シロチャロ(プロフ) - 作者さん生きてますかー？？？！！！生きてたらまた小説更新しでぐださい゛（泣）お願いしますぅぅ！！！ (2021年1月16日 11時) (レス) id: 56d67e8690 (このIDを非表示/違反報告)
lee2525(プロフ) - 続きが見たいです！この作品も更新してもらえれば嬉しいです！ (2020年5月18日 15時) (レス) id: 56ee837b6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽葵 | 作成日時：2018年11月24日 14時
