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現地に到着して報告を聞く。
彼女が連れ去られてから既に約半日。
「何としても見つけ出せ。」
団員に指示を出して自らも捜索に当たる。
むやみに探すのではない。
潜伏先を突き止めた事からある程度の予測はできる。
大胆というよりは小心者で狡猾。
勝算がある時にしか行動はしない。
捜索されていると前提して行動するならば今は身を潜めて闇夜に紛れるつもりだろう。
(陽のある内が勝負か)
加えて前回と今回の襲撃から予想して魔導具を駆使して逃亡している可能性がある。
魔力感知を働かせながら動くが、あてにはならない。
(小賢しい事を…)
しかし身を隠す術などを使用していれば必ず感知できるはず。
それが無ければどこかで罠を張って潜んでいる可能性が高いだろう。
「！？」
思考を巡らせながら森を駆けていると一瞬、極僅かにAの
気のせいかと思うほどの微かで刹那の事だったが、その発信源は捉えた。
(A…！)
細い糸を手繰るように、そこへと急ぐ。
もしも今感じたものが本当に彼女のものならば。
それは普段から人に頼ろうとしない彼女の小さな小さな悲鳴にも感じた。
辿り着いた洞窟から響く声と閃光に罠を警戒しつつ足を踏み入れれば、それほど進まない内に “その場所” へと辿り着く。
目に入って来たのは立ったまま縛られ気絶しているAと、彼女を手に掛けようと首を締めている男。
頭で考えるより早く手が魔法を放っていた。
「貴様ごとき賊が手を触れるな。」
怒りが抑えられずに凍てつくような
先程放った魔法のせいか
腹立ちまぎれに一撃見舞えば簡単に意識を飛ばした。
(このような小物に…)
前回に加えて今回も。
殺意が抑えきれないほど腸が煮えくり返る思いではあるが、ここで殺してしまえば得られるはずの情報を失うかもしれない。
八つ裂きにしてやりたい思いを堪えて拘束するに留めた。
「A…。」
魔導具であろう縄を解き、無事を確認する。
体はボロボロだがその鼓動は規則的に脈打っており、気を失っているだけだとわかり体を抱き留めてその頬を撫でた。
(魔力を使い果たしたか)
恐らくは、自分が感じたあの一瞬を狙って。
「相変わらず無茶をするな、おまえは…。」
サラサラと髪を撫でる。
久しく触れていなかったそれに心がどうにも騒いだ。
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夏冬 - ほんっっっっっとに面白かったです！！そして幸せな気分になれました！！！こんなにいい小説は久しぶりです！！！本当にこの作品を作ってくださってありがとうございました！！！！感謝しかないです！！！ (6月16日 21時) (
レス) @page50 id: 770d92d812 (このIDを非表示/違反報告)
雑草のかきあげ（仮垢）(プロフ) - あ''ぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ好きです！！！！！きゅんきゅんが止まりません！！！！！作者様は私をキュン死させようとしているのでしょうか！？！？！？ (2022年9月6日 7時) (レス) @page50 id: dc942b8391 (このIDを非表示/違反報告)
とも - 読み応えがあり泣き笑い、本当に面白かったです！！！ (2021年5月9日 6時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 一気に読ませていただきました。表現が細かいのにしつこさが無く、素人特有のわざとらしさも感じられなくてプロなんじゃないかと感じるほどの内容と読みやすさでした。続編、もしくは新作楽しみにしております。素晴らしい作品をありがとうございました！ (2020年7月8日 15時) (レス) id: b410464f01 (このIDを非表示/違反報告)
さらちゃん - 素晴らしい作品でした！1日で一気読みさせて貰いましたが最初から最後までキュンキュンさせていただきました(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年6月13日 13時) (レス) id: 498426d70a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年5月12日 23時
