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「おい、準備出来たかよ？」
バン、と勢いよく扉が開いてソリドが入ってくる。
…何故にノックをしないのか。
自分より下の人間に人権はないと。
いっそこっちが慣れてきたわ。
「……化けたな。」
「化けたて。他に言い方あるでしょうに。」
「ま、今日ぐらいは上手いこと化けとけ。」
「ソリド、お兄様は？」
ネブラさんがソリドにそう問えば、直後ノゼルさんも部屋へと入ってくる。
と、同時にネブラさんがソリドの首根っこを掴んで退室していった。
「…お、お仕事お疲れ様です！」
「あぁ…。」
部屋に二人きり。
沈黙が流れる。
ノゼルさんがどう思うか、変じゃないかと気になって心臓がうるさい。
そんな私をジッと見下ろすノゼルさん。
「へ、変じゃないでしょうか…。」
「…似合っている。」
この方は。
いつもちゃんと褒めてくださる。
だから私はその一言にとても安心するのだ。
そう口数が多くないノゼルさんの優しい一言に。
「ありがとうございます…。」
沈黙に耐えられず自分から聞いてしまったものの、やはり照れが入る。
かくいうノゼルさんもいつもの団長姿とは雰囲気が異なり、ついまじまじと見てしまいそうになる。
「…なんだ。」
「あ、いえ。何も。」
「言いたいことがあるなら言え。」
「えっと、本日は、よろしくお願いします！」
教えてもらった通りにお辞儀をする。
美しく見せる所作。
叩き込んで頂いた全てを今日ここでフルに使う。
「至らぬ点が無いよう、気をつけます。」
「そう肩肘張らなくて良い。気を張りすぎてもいい事はない。」
「はい！」
「…。」
溜息ひとつ、ノゼルさん。
早々に何かしてしまったかと血の気が引く私。
無言のままノゼルさんは私の方へと手を伸ばす。
そして。
「…あまりこういう事は慣れていない。」
その言葉と共に去っていく手。
ふい、と逸らされる視線。
もしかしなくても今私、
(な、撫でられた…！？)
緊張を解してくれようとしたのだろうが。
子供扱いですかノゼルさん。
ちょっとムッとしたので、その腕に自分の腕を絡ませてやる。
「エスコート、お願いします！」
隣で空気が笑ったように和らいだ。
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緋毬(プロフ) - メリアさん» 普段は隙が無さ過ぎて見れなさそうですもんね！興味深すぎます（笑 (2019年4月19日 23時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 前髪解いたらどんなノゼル兄様になるのか見てみたいですね！ (2019年4月19日 23時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - モンキッキーさん» いつもありがとうございます♪私もドキドキしながら作ってるので、これからも一緒にドキドキしてください(´∀｀*) (2019年4月14日 23時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
モンキッキー(プロフ) - とても面白いです！読むたびにドキドキさせられます！これからも更新楽しみにしてます、頑張ってください！ (2019年4月14日 23時) (レス) id: c0ef88c023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月14日 22時
