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知らなかった。
聞けば、その胸の内は不安でいっぱいだった。
「頭をあげろ。」
王族に生まれ、育った自分には到底わかり得ぬ不安。
察することすら、出来なかった。
「そう
自分が当たり前にしている事、思っている事の全てがAにとっては未知の世界なのだと、今更ながらに知らしめられる。
「これからの事はゆっくりと考えていけば良い。」
本心は紅蓮の獅子王団に、置いておきたくはない。
目に見えない所で何かが起こってもすぐに気付く事が出来ないから。
他の誰かの元に、置いておきたくはない。
だが、それでAの気持ちが多少落ち着くのならば。
「今のように気になる事があれば都度、話せ。」
彼女が希望する事なら、出来る限りは叶えよう。
憂いを覚えないように。
後悔などさせぬように。
「不安もあるだろうが、私もAが馴染めるように手は尽くそう。」
できれば、笑っていられるように。
「元は夜会もそのつもりで誘ったのだ。肩肘張らずにまずは場の雰囲気を感じれば良い。」
本人は気付いて居ないだろうが、Aは聡い。
きっとそれほど苦労なく馴染むことが出来るはずだ。
もし、そうでなかったとしても。
「周りの目を気にする必要など無い。この私が選んだのだ、誰にも文句は言わさん。」
最初は興味を引かれていただけだった。
そして一度話してみたいと。
何度か会う内にまた会いたいと。
自分の中にこんな感情があったのかと驚くばかりだった。
天真爛漫な彼女は自分の前では少し小さくなり静かになってしまう。
それが少し気に入らなかった。
「これから共に歩むのだ、そう萎縮せず普段のように過ごせ。」
夜には父上に報告しよう。
早ければ夜会で公表となるだろう。
「有意義な時間だった。また、連絡する。」
与えた猶予期間で少しでもこちらを見てくれれば、いいのだが。
ひとまずは断られなかった事に対しての安堵を。
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緋毬(プロフ) - メリアさん» 普段は隙が無さ過ぎて見れなさそうですもんね！興味深すぎます（笑 (2019年4月19日 23時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 前髪解いたらどんなノゼル兄様になるのか見てみたいですね！ (2019年4月19日 23時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - モンキッキーさん» いつもありがとうございます♪私もドキドキしながら作ってるので、これからも一緒にドキドキしてください(´∀｀*) (2019年4月14日 23時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
モンキッキー(プロフ) - とても面白いです！読むたびにドキドキさせられます！これからも更新楽しみにしてます、頑張ってください！ (2019年4月14日 23時) (レス) id: c0ef88c023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月14日 22時
