夜の散歩 ページ25
「はーーっ…！」
あの後は翌日に響かないようにとマッサージを受け、与えられた部屋へと戻った。
身を横たえるベッドはふかふか、太陽の香りがする。
しかしずっと体中の筋肉を総動員させていたせいか、気が高ぶって眠りにつけそうにない。
「ちょっとだけ復習しとこう…。」
体を起こし、立つ。
立つ時も姿勢を意識して。
そのまま足を前に。
体重移動はスムーズにすると、軸がブレない。
(良かった、ちゃんと身につき始めてる)
部屋の中を往復しながら、今日やったことを思い出す。
歩き方一つ、王族は小さい頃から教育を受けているのだろう。
(…歩く、となるともう少し距離が欲しいな…)
夜も遅くなり始めているが、深夜というほどでもない。
そっと扉を開けて様子を伺う。
廊下の明かりは控えめにされていて、少し暗いが歩けなくはない。
「よし。」
小さく意気込んで廊下へと出た。
幸い、誰も居ない。
今は頭で考えて動いてるが、これが自然にできるように。
私はひたすらに足を進めた。
夢中で歩けば、気付いた時には見覚えのない場所。
(あれ、ヤバい。来すぎた…)
窓から外を見るが、ここがどこに位置するかまではわからない。
つまり、部屋まで戻れる気がしない。
(どこだココ…)
とりあえず来た道を勘で戻るしか無いか、と諦め半分に身を翻そうとした時。
「そこで何をしている。」
唐突に後ろから知った声が聞こえて肩が飛び跳ねる。
ゆっくりと振り返ればそこに居たのは…。
「え！？ノゼルさん…？ですよね！？」
「……なぜ聞く。」
「えっと…いや、その…お、お
多分、お風呂上がり。
いつもの三つ編みは無く、全体的にしっとり大人しめの髪。
暗めの廊下で月明かりに照らされたその銀糸はキラキラと艶めき、息を呑むほど綺麗だった。
普段と違うその姿のせいか、心臓が妙に騒がしい。
顔に熱が集まってくる。言葉が出てこない。
「あの、歩く、練習をしていたら…ちょっと道に迷って、しまって…。」
しどろもどろになりながら、先程の問いに答える。
何とも間抜けな話だ。
呆れられないといいが…。
そう思い少しだけノゼルさんの方を見れば、何故か少し驚いたような顔をしてこちらを見ていた。
「ノゼル、さん？」
不思議に思い少し近寄る。
すると、片手を私の顔に添わせて上を向かされた、
「…そのような
銀が、
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緋毬(プロフ) - メリアさん» 普段は隙が無さ過ぎて見れなさそうですもんね！興味深すぎます（笑 (2019年4月19日 23時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 前髪解いたらどんなノゼル兄様になるのか見てみたいですね！ (2019年4月19日 23時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - モンキッキーさん» いつもありがとうございます♪私もドキドキしながら作ってるので、これからも一緒にドキドキしてください(´∀｀*) (2019年4月14日 23時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
モンキッキー(プロフ) - とても面白いです！読むたびにドキドキさせられます！これからも更新楽しみにしてます、頑張ってください！ (2019年4月14日 23時) (レス) id: c0ef88c023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月14日 22時
