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結局あの後、5回ほど階段から落ちた。
ようやくコツを掴み始めた頃に昼食となり、ネブラさんの指示で本当に立食形式の食事となった。
食事のマナー自体には問題はなく、そもそも今回の夜会では挨拶回りが多いだろうから食べている暇はないという事で注意点やお辞儀の仕方等を教えて貰いながらの昼食だった。
「じ、自信がなくなってきました…。」
「あら。後は階段さえ降りる事ができれば終わりよ。」
「え…？」
「それ以上詰め込んで他が破綻したら意味がないわ。」
「な、なるほど。」
ひとまずそれさえ出来れば何とか夜会は乗り切れるレベルだということだろう。
終りが見えたことで少し安堵する。
「そうね、今日中に階段をクリアしましょうね。」
「今日中ですか！？」
「あら、だって私…。」
明日はあなたとお買い物をする予定なのよ。
ネブラさんはそう言って笑った。
…聞いてません。
「が、頑張ります…。」
私の階段との奮闘は夕方まで続くのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「終わった…！」
「上出来ね。」
ネブラさんからも合格を頂き、膝から崩れ落ちたい気持ちになる。
一度コツさえ掴んでしまえば後はどれだけ身のこなしがスムーズに出来るかという事だった。
何度も何度も階段を上り下りしたお蔭で膝が笑っている。
「本番はこれの半分以下の段数だから問題ないと思うわ。」
「…あれ、そうなんですか。」
てっきり逆にもっと距離があるものかと。
でもそうか、登場の時に少し下りるだけなのね。納得。
「明日は買い物、明後日の夜は本番ね。当日は準備しつつ会場で最終チェックしましょうか。」
「何から何までありがとうございます…。」
きっとここまで早く習得できたのはネブラさんの教え方が良かったからだろう。
厳しい事も全て言葉にしてくれたおかげで体の動かし方がよくわかった。
使用人や他の方では遠慮があってそうはいくまい。
そのおかげで空いた明日は買い物に付き合えという事だろうと判断し、甘んじて受け入れる。
「いつまでもそんなボロボロで居ないで、さっさとお風呂に入っていらっしゃい。」
「はい！」
広いお風呂で疲れを癒やす。
礼儀作法、所作は一通りクリアした。
初めはどうなることかと思っていたが今は少し不安が薄らいでいる。
「きっと大丈夫。」
少しの不安を言葉に乗せて吐き出せば、湯気に紛れて消えていった。
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緋毬(プロフ) - メリアさん» 普段は隙が無さ過ぎて見れなさそうですもんね！興味深すぎます（笑 (2019年4月19日 23時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - 前髪解いたらどんなノゼル兄様になるのか見てみたいですね！ (2019年4月19日 23時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - モンキッキーさん» いつもありがとうございます♪私もドキドキしながら作ってるので、これからも一緒にドキドキしてください(´∀｀*) (2019年4月14日 23時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
モンキッキー(プロフ) - とても面白いです！読むたびにドキドキさせられます！これからも更新楽しみにしてます、頑張ってください！ (2019年4月14日 23時) (レス) id: c0ef88c023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月14日 22時
