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「ここは…。」
「歓楽街、のようだな。」
「だよねー。」
ガヤガヤと行き交う人の大勢の声がざわめきとなって聞こえる。
どこかの店では喧嘩でもしているのか、怒声までもが聞こえていた。
昼間に任務などで通るときとは全く違った雰囲気が漂っている。
「は、早く抜けちゃおう。」
「おう！」
足早にその大通りを抜けようと歩いていると、脇道から出てきた男に突然腕を掴まれる。
「おねーさん、そんなに急いでどうしたの〜？」
「ちょ！離してください！」
「えー？一緒に飲みに行こうよ〜？」
明らかに酔っ払っているにも関わらず、意外と強いその力に焦るA。
すかさずレオが男の腕を離させて庇うように割って入る。
「俺達は先を急いでいるのだ、相手なら他を当たってくれ！」
「えー？ちょっとぐらいゆっくりしたってバチは当たんないよ〜？ん？おにーさんはまだお酒には早そうな感じだねぇ…。」
「んなっ…！！だ、だからといってAの腕を急に掴むとは無礼であろう！」
「はいはいおねーさんはこっちねー。」
突然現れた別の男に後ろから引っ張られ、近くの酒場へ連れ込まれそうになる。
レオは段々男との言い合いが白熱しているらしく気付く様子はない。
店に入ってしまったら、恐らくレオは年齢的に店の人に止められてそこまで追っては来られないだろう。
「行きませんってば！離してください！」
「いいじゃんちょっとお酌するぐらい〜。」
どうやらこの二人、酔いが回りすぎて自分たちのローブさえ目に入っていないらしい。
普通なら騎士団の証であるローブを身に着けていればこういった事は起こらないはずだが、今回は…この場はそうもいかないようだ。
(レオを連れてけってこういう…)
具体的に警告しておいてほしかったです団長。
しかし恐らく、地域的に一人では危ないだろうと思ってはいてもこんな事態になるとは予想だにしていなかったのだろう。
(どうにかしてレオとここから離れなきゃ…)
二組の攻防を見て、足を止める人が増えてくる。
このままでは大きな騒ぎになりかねない。
「レオ！振り切れる！？」
「問題ない！走るぞ！」
いざその手を振り切って走り出そうとしたその時。
突如引っ張られていた腕が離れて体制を崩してしまう。
目の前いっぱいに地面が広がり、あわや衝突すると目を固く閉じる。
が、いつまで経ってもその時は来ず。
「こんなトコでなーにしてんのおまえら。」
体が宙に、浮いていた。
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緋毬(プロフ) - ロロクスさん» ありがとうございます！今の所コンスタントに更新できてるので今後も続けていきますね(*`･ω･)ゞ (2019年4月12日 21時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ロロクス - とても面白いです！次の展開が気になります！更新頑張って下さい！！ (2019年4月12日 19時) (レス) id: 975f0eb9b3 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - メリアさん» ようやく自覚する所までこぎつけました…！これから…どうしましょうね！（笑）流れに任せます！！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - ノ、ノゼルが恋....！初恋でしょうか？これからの展開が楽しみです！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - メリアさん» 感想ありがとうございます！励みになります♪ ノゼルさんはきっと照れると目を合わせてくれなくなります（笑） (2019年4月10日 15時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月5日 7時
