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少しすると老婆が袋を片手に戻ってきた。
「贈る用はこっち、自宅用はこっちだからね。他は何か必要かい？」
「あの、合わせられるようなお菓子ありますか？」
ここに入った時に感じた甘い香り。
それはきっとこのコーヒーにとびきりよく合う菓子だろうと踏み老婆に問えば、用意するからちょっと待っておくれね、と再び奥に引っ込んだ。
「A！これを見てみろ、中々面白いものが置いてあるぞ！」
レオは店の雑貨に夢中のようだ。
中には魔道具もあるようで、あちこち見て手にとっては興味深げに眺めている。
そんなレオを見ていれ今度はすぐに老婆が奥から出てきた。
「こっちが菓子ね。そちらも買うかね？」
Aに袋を手渡しつつ、レオの方に問いかける老婆。
突然声を掛けられたレオは驚きながらも首を横に振った。
「今日は時間がないからな！また今度にでもゆっくり見に来るとしよう！」
「そうかい。今度はあんたの兄も引っ張ってきな。最近とんと見やしないからねぇ。」
「おお！伝えておく！」
コーヒーと菓子の支払いをし、店を出る所で老婆が「気をつけて帰るんだよ」とA達に声を掛けた。
外に出ればすっかり陽が落ちていて辺りは暗くなっている。
しかし隣は大通りのようで賑やかな声や音が聞こえてきていた。
「人通りの多い方から帰ろうか。」
「そうだな！しかし中々面白い店だった…次は兄上と共に来ねばな。」
レオの同意を得て大通りの方へと歩き出すA。
この時にはまだ気付けなかった。
その大通りの常とは少し異なる異様な雰囲気に。
活気づいている、賑やかだとしか思っておらず不用意に足を踏み入れてしまった。
それがただ賑やかな様子ではなく怒声や歓声等であることにも気付かずに。
ーーそこは、王貴界と平界の狭間、酒場が立ち並ぶ歓楽街。
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緋毬(プロフ) - ロロクスさん» ありがとうございます！今の所コンスタントに更新できてるので今後も続けていきますね(*`･ω･)ゞ (2019年4月12日 21時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ロロクス - とても面白いです！次の展開が気になります！更新頑張って下さい！！ (2019年4月12日 19時) (レス) id: 975f0eb9b3 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - メリアさん» ようやく自覚する所までこぎつけました…！これから…どうしましょうね！（笑）流れに任せます！！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - ノ、ノゼルが恋....！初恋でしょうか？これからの展開が楽しみです！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - メリアさん» 感想ありがとうございます！励みになります♪ ノゼルさんはきっと照れると目を合わせてくれなくなります（笑） (2019年4月10日 15時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月5日 7時
