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ハァ……。
本日何度目かのため息を吐く。
依然、執務室の机でむくれる弟はテコでも動かない気だろう。
「……………レオ。」
「聞こえませぬ。」
自分が初めて気に入って傍に置いた彼女は別の誰かと将来を見据えた食事会をするという。
それを早朝から己の上司から聞かされ、当日に本人から結婚する気は無いのだと宣言され、弟には彼女と結婚しろとむくれられる。
まったく、今日は厄日だったか?
「聞け、レオ。私も彼女…Aの事は気に入っている。それはもう隠しはせん。だが、それ故に結婚したくないと言ってるものを無理強いも出来ぬのだ。」
「………………兄上…。」
「だが今回の話が無事に流れた場合には、今度は私が食事を申し込むとしよう。結婚に関しては無理強いせん程度に追々考えていけばよい。」
「兄上っ‼それでこそ…それでこそ我が尊敬する兄上です!!!」
「その為にも今は仕事をせねばな!」
「はい!!!どうぞ兄上!」
私の話に納得してくれた弟はサッと机を空ける。
扱いやすい性格でよかった、等とは口には出せんが。
「近々稽古をつけてやる。励め、レオ。」
「おおおおお!!!本当ですか兄上‼では早速、鍛錬して参ります‼」
体良くレオを追い出して、勢い良く閉まった扉にまた溜め息をひとつ。
しばし、自分の心と向き合う。
己が彼女の事に気を向けるようになったのはいつの事だったろうか、まさか魔法帝のみならずレオにまで勘づかれていようとは夢にも思わなかった。
確かに少なからず彼女の事を想っている。
想っているからといって、権力や身分を振りかざして手に入れるつもりはない。
正々堂々と臨むつもりだ。
(とはいえ………)
この歳になるまでひたすら鍛錬に励んでいたおかげでこの様な事は初めてなのだ。
故に、勝手がわからない。
(姉上に知れれば爆笑されそうだ…)
悩める獅子王はまたひとつ溜め息を吐いて、目の前に積み上がった書類に手を付けるのであった。
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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます!今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…(笑)私も書いてて楽しいです(*´艸`*) (2019年4月7日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして!私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ノ頑張ります! (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`・ω・)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋毬 | 作成日時:2019年3月31日 23時