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レオに手を引かれ、団長の執務室へ。
現在時刻およそ6時。
早朝も早朝、それなのに団長は既に執務室で仕事をしているらしい。
え、早起き?大丈夫?むしろ寝てる?


「兄上、Aを連れて参りました!」


中から団長の声がし、入室を許可される。

レオは周りが見えなくなると扉に突っ込んで行くがある程度冷静だとちゃんと許可とるんだなぁ。
前回と今朝の事を思い返してしみじみと思う。


「おはようございます、団長。」

「おはようございます兄上!」

「おはよう2人とも。A、休み明けの早朝から悪いな。」

「いえ。団長……もしかして寝てないんですか?」


やや顔色が悪く、うっすらと見える隈にそう問う。
心なしか元気まで無さそうな。
書類に追われているのだろうか。
それとも何か重大な問題が発生したのか。
思考を巡らせていると団長とレオ、二人から同時に溜め息が発せられた。


「……私は、極力プライベートには立ち入るつもりはない。だが事が少し大きくなっていてな。少し話を聞かせてくれないか。」


応接セットに促され腰を掛ける。
隣にレオ、正面に団長。

一体何を言われるのか内心ビクビクしてる。
プライベート?前回の事?それ以外?


「まず、ヤミから聞いた話なんだが…一昨日ノゼルとデートしていたと言うのは本当か?加えて『王族連中に振り回されてるようなら暴牛に迎え入れる』と打診があってな。」

「え⁉ そ、その話は既にお会いした時にはお断りしてます!ノゼルさ…団長とは街で偶然会って昼食をご一緒しただけです!」

「…そうか。では本題だが……。」


フエゴレオン団長の言葉が止まる。
対して隣のレオが声を絞り出すように言葉を紡いだ。


「シルヴァ家の……銀翼の大鷲団長、ノゼル殿と婚約するというのは、真なのか…⁉」

「!?」


え、なにそれ。
誰と?私?聞いてないよ?
本人が知らないとかそんな事ある?
あれ私昨日断らなかったっけ?情報の行き違いとかかな?

驚きのあまり固まる私を、じっと見つめる2つの双眸。


「え、と、昨日の…フエゴレオン団長に相談していた、王族の方との食事の場に、ノゼル団長が来られて…。」


混乱する頭で必死に説明する。


「そこで、まだ結婚は考えていない事とお断りして欲しい事をお伝えして…承知して頂けたはずなんですが……。」


何故そんな事に?
考えても考えてもわからない。
しかし二人は合点がいったようで、深く長い溜め息を同時に吐いた。

一体何が起こってるの…?

・→←兄弟の受難



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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます!今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…(笑)私も書いてて楽しいです(*´艸`*) (2019年4月7日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして!私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ノ頑張ります! (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`・ω・)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋毬 | 作成日時:2019年3月31日 23時

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