解けない呪い (ページ2)

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冷たい風が頬を撫でる。

何処に行ってしまったのか、

その場で辺りを見渡すけど見えるのは楽しそうにするお母さん達だけ。

＂ほっくん、？どこ…？＂

＂ふふ、Aちゃん！見て！！＂

どうしよう、と宛もなく走り出そうとした時

少し離れた岩の上に立って、光を反射しこっちらへ手を伸ばしていた。

どうやって登ったの？なんて疑問は、純粋だった私は抱かなかった。

＂！ほっくん！＂

＂Aちゃんもおいでよ！＂

そう呼ばれ小走りで駆け寄って、這って岩に登る。

幼稚園年長さんの自分からしたら本当に大きな岩だった。

＂見て！＂

＂？……うわぁっ～！＂

一生懸命登り切った先には綺麗なお花畑が広がっていた。

横を見ると頬に少しかすり傷を残して、笑ってるほっくんがいた。

＂ほっくん居なくなったかと思った＂

＂へへ、大丈夫！僕は絶対居なくならなよ！＂

大丈夫その言葉に何度励まされただろう。

一緒に見たこの景色をもう一度見たくて、忘れたくなくて、私は今必死に生きている。

きっと、北人が居なかったらこんな気持ちにもなってない。

だか次は私が────。

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