第0章 3話 ページ5
貴(ど、どうしよう。)
信玄?「おい。そこのお嬢ちゃん。」
貴「は、はい!」
突然の声掛けに反射的に答えると、『武田信玄』と呼ばれていた男性は、その場で両手を大きく広げて見せた。
信玄?「さあ、来い。俺が、絶対受け止めてやるから。」
あまりの突拍子のないことばに、私の思考は一時停止してしまった。そして私は思わず叫んでいた。
貴「何を言っているのですか?!冗談ですよね?!そんなの無理です!!」
信玄?「いいや、本気だ。こんな危ない場所に、女を1人残していくわけにはいかないだろ?」
たしかにまともなことを言っているが、この木は少なくとも15mはある。そんな高さから飛び降りるなど、もはや自ら命を絶つ行為と同じだ。
万が一落ちてしまったら骨折だけでは済まないだろう。そう考えただけで足がすくんでしまう。しかし、下では相手の数も少しずつ増えている気もして、時間が無いように見える。
案の定、痺れを切らした5人のうちの1人が声を荒らげた。
?「おい、女!早くしろ!グズグズしてると、敵の増援が来ちまうだろうが!」
?「どうだろう...もう手遅れかもね。」
少し離れたところから雄叫びが聞こえた。
?「はははは!増援が来てしまったか!これで更におもしろくなるな!」
貴(そんな...)
信玄?「ほら、どうした?おもいきって飛び込んでこい!」
私はもう一度冷静に考えた。
自分で降りるなど今の状況では到底できない。それに、下の人達が戦っているのは自分自身のせいである。そう考えれば今できる最善のこうどうは。
貴(飛び降りること...。)
私は息をのみ、1度息を吸ってから、ゆっくり目を閉じて、枝から飛び降りた。
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桜夏幹(プロフ) - 顔がほっこり和みました。あぁ、信玄さん、優しいなぁって文字だけで丸わかりキラン! (7月5日 2時) (レス) id: 3d710f5422 (このIDを非表示/違反報告)
星空ネーム(プロフ) - 名無しさんさん» ありがとうございます!そう言って貰えると嬉しいです!本編となるべく沿って書くつもりです!ですが、昌景との絡みも今模索中なので楽しみにしててくれると嬉しいです!リクエストありがとうございます┏● (2018年10月8日 17時) (レス) id: 6e8006e895 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - とても面白い作品ですね!これからも更新頑張ってください!応援しています!!あとですね、本編では昌景との絡みを多くしてもらいたいです!!(ただ単に自分の推しだからという勝手な理由ですが)できるのでしたらお願いします!! (2018年10月8日 15時) (レス) id: fd12d3a52b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星空ネーム | 作成日時:2018年10月6日 17時