第55話 ページ6
ﾌｪｲ「お，お前なに泣いてるね？？」
貴方「な…いて，る……。」
僕は自分の顔に触れた。
ああ。これは僕の涙か。
僕はいま泣いてるのか。
貴方「あはは…可笑しい。僕がまさかここまで重症だったなんてね。困ったよ。」
フェイタンのことは好きだ。ガチ恋だ。でもそんなのっていつかは冷めるもんだと思ってた。
だって相手は届かない場所にいて，絶対に叶わない初恋だったから。
なのに僕はそんなことちっとも思っていなかった。トリップをして日々を過ごすようになってから。
好きって気持ちだけが強くなって，でもそれは抑えなきゃいけなくて。でも今それが弾けた。
水風船が割れた時みたいに。
貴方「最悪だ。不運だ。いつもそうだ。いつだっていいことなんて僕には起きやしない。」
せっかくトリップしたのに。
せっかく好きな人と会えたのに。
せっかく…両思いなのに。
僕はここにいちゃいけない。
だって帰らなきゃいけないから。
帰ったって誰もいやしないけど
それでも帰らなきゃいけないと思っているから。
ﾌｪｲ「お前さきから何言てるね。泣いたり笑たり……変よ。もしかしてどこか悪いとこが」
貴方「悪いとこなんてない。むしろすごく元気。」
ﾌｪｲ「じゃ，なぜ」
貴方「貴方が気にすることじゃないよ。」
ﾌｪｲ「……。」
目の前のフェイタンは眉をひそめた。
貴方「なんで貴方がそんな顔すんのよ。」
ﾌｪｲ「お前の涙が止まらないからね。ずとお前の目から流れてるね。」
貴方「変なの。自分で泣かしたくせに。」
ﾌｪｲ「ワタシが泣かした？…首絞めた時のこと言てるか。なら謝る，ワタシ謝るね。だから泣くな。」
貴方「貴方が謝る必要はないよ。貴方は何も悪くないからね。僕が泣いてたらダメなことでも？」
ﾌｪｲ「…胸が痛いよ。お前の涙見てると，こちまで泣きたくなるね。」
そう言うとフェイタンは僕の涙を拭う。
それでも僕の涙は止まらない。
貴方「……。」
なにそれ。さっきまではあんなに怒ったたくせに，今は悲しそうな顔してさ。
何をどうしたらいいか分からないんだろうな。
貴方「ねぇ。」
ﾌｪｲ「？」
貴方「僕を抱きしめて。」
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小魚 ゆうま(プロフ) - 由亜さん» 読んでくださってありがとうございます。好きだと言ってもらえて嬉しいです。これからも素敵だと思える夢小説を書くために努力して，頑張りたいと思います！！ (2020年5月7日 13時) (
レス) id: dbc83365e7 (このIDを非表示/違反報告)
由亜(プロフ) - ゆうまさんのフェイタンの小説、めっちゃ好きです!夢主ちゃんがクールなところとかフェイタンに合うし、フェイタンっぽさも生かされているというか…まぁ、兎に角好きです!素敵な小説有難う御座いました!これからも頑張って下さい! (2020年5月7日 13時) (レス) id: 649b5b4eec (このIDを非表示/違反報告)
小魚 ゆうま(プロフ) - Annabethさん» 初めまして！この作品を見つけて読んでくださってどうもありがとうございます！他の作品も読んでくれるんですか？それはそれは…過去に書いたものなので恥ずかしいのですが，読んでくださるというのはとても嬉しいです。 (2020年2月9日 23時) (レス) id: dbc83365e7 (このIDを非表示/違反報告)
Annabeth(プロフ) - 初めまして。面白かったです！フェイタンの面白い小説物色中に見つけました！ハンターハンターのトリップが好きすぎて、他の小説も読ませてもらいます！主人公のフェイタンに対する考えがすごい共感できる。あったら怖いと思うけど、すごいかっこいいとも思う。 (2020年2月9日 23時) (レス) id: 5f9898e92c (このIDを非表示/違反報告)
小魚 ゆうま(プロフ) - ももせさん» ありがとうございます。更新頑張ります！！ (2019年6月13日 14時) (レス) id: dbc83365e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小魚 ゆうま | 作成日時：2019年4月2日 17時
