【H×H】浅くて短い君の夢 (ページ4)

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第4話ミルキ視点ページ4

あれからずっとAとイル兄は話をしている。
無視をしてゲームをしたいところだが
空気が空気だからとてもじゃないができない。

貴方「……。」

さっきまでイル兄に向かって暴言やらなんやら
あーだこーだ言っていたAが急に静かになった。

ｲﾙﾐ，ﾐﾙｷ「？」

貴方「…。…。……。」

ﾐﾙｷ「ｯ…おい落ち着けよ。」

そう言ってイル兄に無言で殴りかかろうとしたAを焦って止めた。
オレはこんなコイツを始めてみたかもしれない
なぜコイツはこんなにも怒っているんだ
イル兄は正しいことしか言ってない。

貴方「離してよ，私この人嫌いだから殴りたいんだけど。」

ﾐﾙｷ「おいおいお前がイル兄に適うわけないだろ。やめとけよ。」

貴方「そんなこと殺ってみなきゃわからない。」

さっきまでイル兄に向けられていた
敵意と殺意がオレへと向けられた。

ﾐﾙｷ「…とにかくやめろ，ここ俺の部屋なんだぞ。大事なコレクションを壊されちゃ困る。壊したらかね請求するからな。もしやるなら外でやれよ。」

貴方「……。」

Aの敵意と殺意はどんどん落ち着いていき
いつものAへと戻った。

貴方「それもそうだね，ごめんねミルキ。私もう仕事に戻るよ。ここにいるとまたイルミさんに酷いこと言っちゃいそうだからさ。」

ﾐﾙｷ「あ，ああ。」

貴方「ごめんね。」

…この謝罪はなんに対しての謝罪だ。
この謝罪にはさっきのとは違う，重みがある。
Aが続けて言葉を繋げる。

貴方「ごめんね，なにも言わないままで。ほんとにごめん。せめてミルキには直接伝えたかった。僕の想いもまるごと全て。だけどダメだったみたい。僕の念能力も失敗に終わったようだし。」

オレはAの言ってる言葉の意味が
何ひとつ理解ができなかった。
でもAの言う言葉一つ一つに先程の謝罪同様に重みがしっかりとあった。

ﾐﾙｷ「おい，A お前何言ってんだ。今なんの話をしてるだよ。…まるで今日が最後みたいな雰囲気出しやがって。なんか今日のお前変だぞ。」

オレがそう言うとAはニッコリと笑った。

貴方「ミルキ今までありがとう。そしてさようなら。」

そしてそのまますぅっと消えてしまった。