私の決意 ページ3
Staff「Aさん、入ります。」
(以下ST)
「よろしくお願いします。」
私はアイドル。
今世界中で話題のあのルーチェ。
みんなは私を天才と呼ぶけど私はそうは思わない。
だって天才なら大切なものを失うようなことしないでしょ?
私は小さい頃だけどその時、いや、今でも世界で一番大切だった人たちを手放した。
あの時は……そうするしかないと思ったから。
小さかった私は目の前の現実を受け入れられなかった。
これ以上彼らといてもおかしくなりそうだった。
彼らの夢と私の夢は一緒。
だからこそ離れないと成功できなかったと思う。
だから私は今の日常に後悔はしてない。
みんなと離れたこともね。
私はあの日から、彼らと離れた日から、感情を失った。
おかげで女優としても人気なの。
元の感情がないから何にでもなれるからね。
私っておかしいかな?
周りの人からは怖がられる。
でも私のペンはたくさんいるから。
その人たちがいなくなるまで私はずっと今のルーチェであり続けると決めた。
そのためにももう彼らには会わない。
そもそも私に会う資格なんてないしね。
1度離れてまた戻ろうなんてむしがよすぎるもの。
ただ、1つ彼らに言葉を残すなら、
今、あなた達はどこで何をしていますか?
夢を叶えていますか?
私の存在、ルーチェというアイドルを知っていますか?
忘れててもいい。いや、忘れてください。
みんなはみんなの夢を叶えて自分達の道を歩んでね。
こうかな……
だって何十年も会ってない人の顔なんて分かるはずがない。
彼らも私の顔なんて忘れてるはず。
彼らがルーチェをAって分かるはずない。
そして、ルーチェとしても、Aとしてももう彼らの道と私の道は交わることは無い。
私がいたら彼らの成長の邪魔になる。
こんなヌナのせいでもし1度でもみんなを悲しませたなら本当にごめんなさい。
もうそんなことは無いから。
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作者名:茉莉 | 作成日時:2018年8月18日 1時