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『お、出ていかなかったんだな』
「『お』じゃねえよ、『お』じゃ」
いつも通り仕事を終えて、いつも通り家に帰る。いつもと違うのは、目の前で吠えるガキンチョがいることだ。元気だな、これが十代の体力か。
「出て行くなってお前な、顔にあんなもん書いといて言う事じゃねえよ。気付かなかったら赤っ恥だぞ」
『
「そういう話じゃねェんだよ」
額に青筋を立てて眉をひくつかせる少年。水性だったろ?大人の配慮だよ、配慮。
でも玄関口で話すことじゃねえのよ。家に入れろ。
廊下で仁王立ちしているのを押し退け、リビングのソファへと直行しそのままダイブ。
『あ"〜疲れた、ビール取って』
「手前ぇでとれ」
『あ〜〜ん??』
寝床も飯も用意しといてビールも取らねえってか。取らなそうだな。
しぶしぶソファから身体を起こし、冷蔵庫からビールを取り出す。立ったままプルタブを引くと小気味よい音が鳴り、そのままビールを煽る。爽快感が疲弊した身体を貫いた。
『ん"あ〜〜、これだよ』
「ハ、親父くさ」
『あ"ん?』
振り返れば、ソファの肘掛に寄りかかりながらこちらを嘲笑う少年。じゃかしいわ、これが大人だ。
ある程度のスペースを空けて隣に座り、横目で少年を見ながら話しかける。
『で、キミこれからどうする気だい?』
「これからって?」
『どうやって帰るか聞いてんだよ、あ、酒飲んじゃったから送れねえや。タクシー呼んだろうか、金は渡すよ』
「·····いや、必要ない」
『なに、バスで帰る?電車?』
「いや」
そこで言葉を区切り、ずっと正面を見つめていた瞳をこっちに向ける。昨日と変わらない、陰った瞳。しかしその瞳に僅かばかりの躊躇いが覗いて、消えた。
少年は目を正面に戻し、私を見ずにこう言い放った。
「俺ここに住むから」
『························
なんて?』
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ツバメ - 甚爾達が面白い もっと続編見たいです更新頑張って下さい 出来たら大人になった甚爾を呪詛側にわやらず何とか東京校の高専に通わせ卒後も高専術師側にして欲しいです (2022年2月23日 1時) (レス) @page22 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
リートゥ(プロフ) - 更新ありがとうございます!!! (2021年2月16日 20時) (レス) id: edb0872f6e (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - .さん» ありがとうございます(TT)頑張ります! (2021年2月16日 20時) (レス) id: 797cd158c1 (このIDを非表示/違反報告)
. - とてもおもしろかった!更新楽しみに待っています。 (2021年2月6日 3時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - Ako Daitoさん» 丁寧なお言葉で、、。ありがとうございます。笑 (2021年1月6日 22時) (レス) id: 797cd158c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綿 | 作成日時:2020年12月8日 20時