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「ご、ご挨拶が遅れまして大変申し訳ございません·····。
わ、私こういう者です」
「おう」
『おい大人の威厳』
ソファにどっかりと座る甚爾の前で正座をし、頭を下げながら名刺を手渡す部下。大人の威厳は何処へ。
先程の一連の出来事のおかげで完全にビビってしまっている部下は、年下の甚爾の顔を窺いながら私の出した茶に手をつける。
甚爾はそんな部下を見下ろし、そして私に目を向けた。
「つうか、何でお前運んでもらわないといけないような状態になってたんだよ」
『足がつって』
「クソ雑魚か」
いやマジで。タクシーから降りた途端すっ転んだ私を見て部下は大層驚いたろうよ。こんなんだしね。
興味をなくしたのか、渡された名刺をひっくり返したりして眺める。
「
『言ってやるな、気にしてんだから』
「ウゥッ·····どうせ似合わない名前ですよ、小学校の頃からあだ名は “泣くジャイアン” “気弱なジャイアン” “偽物のジャイアン”
·········うぅ、僕だって本物ですよ！！！！向こうが先に生まれただけで！！！」
「うわ」
『ウンウン、ドンマイドンマイ』
可哀想なあだ名のオンパレードである。同情するぜ、強く生きろ後宇多。
ちなみに後宇多は高校の頃の先輩だ。性格こそ気弱だが、頭の回転は早く、賢い。学生時代から私の仕事を手伝ってくれていて、卒業と同時にウチに就職した。
「センパイ？後輩じゃなくてェ？」
『先輩』
まあ見えないわな。私も見えない。よく私の方が年上だと錯覚する。電車の改札で引っかかった時とか。
それまで黙っていた後宇多が、そんな私と甚爾のやり取りを眺めた後、おずおずと声をあげる。
「そ、それで·····、Aさん、この子はどういう·····」
そんな後宇多の質問に『ああ』と返す。そういえば言ってなかったな。甚爾を指さし、こう返した。
『拾った』
「えっ」
「まあ間違ってねえな」
「え"っ！？」
間違ってはない。正確には拾わされたではあるが。最初はな。
後宇多は多分よく分からなかったが考えることをやめたらしい。「なるほど、じゃあ帰ります」つって帰った。
「そういうとこは似てるな」
『ははは』
時には諦めと切り替えが大事なのさ。
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ツバメ - 甚爾達が面白い もっと続編見たいです更新頑張って下さい 出来たら大人になった甚爾を呪詛側にわやらず何とか東京校の高専に通わせ卒後も高専術師側にして欲しいです (2022年2月23日 1時) (
レス) @page22 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
リートゥ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！ (2021年2月16日 20時) (レス) id: edb0872f6e (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - .さん» ありがとうございます(TT)頑張ります！ (2021年2月16日 20時) (レス) id: 797cd158c1 (このIDを非表示/違反報告)
. - とてもおもしろかった！更新楽しみに待っています。 (2021年2月6日 3時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - Ako Daitoさん» 丁寧なお言葉で、、。ありがとうございます。笑 (2021年1月6日 22時) (レス) id: 797cd158c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綿 | 作成日時：2020年12月8日 20時
