03 ページ3
烏野side
「クッッッソ、カフェオレ野郎め･･･！」
「不本意とはいえ、潔子さんに抱かれるとは･･･！！」
ギリィ･･･！と歯を食いしばり嫉妬にまみれた目で清水に抱かれる聡を睨みつけるバカ二人。
清水はそんな二人には目もくれず、腕の中の可愛い可愛い聡を時間の許す限り愛でていた。
「本当かわいい･･･どうしようかこの子」
「俺やっぱり引き取るべきだと思うよ。
どうする大地」
「いや相談されても」
平然と聡への溺愛っぷりを発揮する菅原と清水に、他メンバーは「うわぁ」と引いた目を寄越す。
でもわからなくもない。確かに可愛いのだ、聡は。
目はぱっちりしていて、酷くキュートで、癖のある赤い髪は風が吹くたびふわふわと揺れる。
もっちりすべすべの白いほっぺは、誰もを魅了させた。
そんなキューティ聡は、清水の腕からするりと抜け出すと、向かった先は月島。
『けー』
「なに、どうしたの」
月島が聡の目線に合わせて屈むと、『ん』と両手を上げてみせる。
そんな聡にはいはい、と返事をすると、月島は聡の両脇に手を入れ、
「高い高い」
『ひゃー！へへ』
高い高い、からの肩車。
聡は烏野トップの高さを誇る月島の頭の上からの景色がお気に召したようだった。
「羨ましい･･･！俺も高い高いしてやりたい･･･！！」
「･････････。」
「(目ぇコッワ)」
月島はそんな聡大好きな二人からの目線に刺されつつ、聡を肩に乗っけてその辺を歩き回る。
「いいなー月島！俺にも聡肩車させてくれよ！」
「いや君の身長じゃ満足出来ないデショ」
「んだとこの野郎、月島この野郎！」
日向は自分も聡を構いたい、と月島のまわりをウロチョロするも、聡は月島の肩の上からなかなか降りない。
ちぇ、と諦めて皆の元に戻ろうした時、『あっ』と聡が声を上げた。
『けー、屈んで』
「えーなに？なんで？」
『いいから屈んでー』
月島の頭をペスペスと叩き、日向に向けて屈ませる。
そして聡は日向の頭に手を置き、
『おそろい！』
と日向の癖のある髪をくしゃくしゃと撫でた。
予想外の聡のデレに、日向はパァッと目を輝かせて
「そーだなー！おそろいだな、おそろい！」
『うん、一緒〜クルクルしてる』
へへ、と可愛らしい微笑みを見せる聡。
そんな聡に月島はムッとして、「僕だって癖毛じゃんか」とこぼすも、『けーはちょっと違う』と一刀両断され、その後しばらく月島は機嫌が悪かった。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1738人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
五月雨 - 面白くて一気見しちゃいました！更新楽しみにしてます♪ (1月5日 18時) (
レス) @page13 id: 301607acc2 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん - 続きー！！続きが見たいー！ (2021年5月5日 23時) (レス) id: a3af71e66d (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - 凄く面白いです！ニヤニヤしながら見てました！更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2020年10月26日 16時) (レス) id: be82674743 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ - 笑笑!ww めっちゃ面白かったです！ 更新楽しみにしています。いつまでも･･･まってぇまぁす* (2020年9月18日 16時) (レス) id: 98090946be (このIDを非表示/違反報告)
りな - 凄く面白かったです!更新楽しみに待ってます！応援してます!! (2020年7月4日 2時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綿 | 作成日時：2018年11月30日 23時
