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貴方side
『うわぁ・・・』
圧巻。
その一言に尽きる。
のんびりと食堂に向かい、扉を開くと、そこにはとんでもない勢いで飯を食らう人たちがいた。
そう、
「おかわりっ!!」
「おい日向ゴラ!米粒残ってんぞ!!」
「んだよ細けーなー!!ケチか!ケチ山か!!」
「あ"!?」
米粒を飛ばし合いながら言い合いをする烏野1年コンビの隣には、木兎さんとリエーフ、それから岩泉さんがおり、こちらの三人も途轍もない速さで米をかきこんでいた。
すげぇけど、引く。スゴい通り越して引く。
『・・・・・・なにあれぇ・・・』
「大食い競走してんだって」
俺の質問に答えたのは金田一。
金田一はやらんの?と聞くと、「視覚から満腹」と言われた。
だよねー。
「雀田!!米おかわり!あと肉も!!」
「あっ俺も俺も!!」
「ちょっと木兎プラスその他いい加減にしてよ!?
もう炊飯ジャーの底が見えてるわよあんなにあったのに!!
信じらんない!!」
遠くから聞こえてきたかおりちゃんの怒号に俺は苦笑を漏らす。
あのデカさの炊飯ジャーの米を尽かせかけるなんてトンデモ人間だわー。
「えーっ!?」と悲痛な叫びを上げる大食い勢の横をするりと抜け、俺も昼ご飯にすべくトレイを手に取り、食事の乗った皿を取って行く。
「聡ー、こっちおいでヨ」
どこへ座ろうかと目を彷徨わせていると、覚から声がかかる。
ひょてひょてと向かうと、そこには中々フシギな面子が揃っていた。
『あれ、月島と黒尾さんに、えーと』
名前の知らない顔がふたつ。
そんな俺の意向を汲み取ったのか、おずおずと名乗ってくれた。
「俺、山口忠!よろしく」
「・・・あ、孤爪・・・孤爪、研磨」
『あーと、孤爪さんに、山口。よろしくお願いします』
この5人の接点が見つからない、と首を傾げると、覚がそんな俺の疑問に答えた。
「俺、あっちにいると英太クンやら獅音やらにめちゃめちゃ飯食わされるんだよネ。
だから少食組に逃げて来た」
『あーなるほど』
月島も孤爪さんも食わなそうだしね。
黒尾さんと山口は付き添いだってさ、仲良しか。
「てか、君割と食べるね」
『え?そ?』
月島の正面に座った俺の皿を見て、月島は顔を歪めた。
俺としては普通なご飯の量に、覚に聞くように視線を寄越す。
「そーなんだよネ〜聡ってばこんな顔して割と食うのよ。
引くよね」
『引・・・えっ?そんなに?』
嘘、マジで?
その後俺が割と大食いだと知った木兎さんに食べ比べを強要された。
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緋色(プロフ) - カフェオレマンに笑った (11月18日 16時) (レス) @page31 id: 97dd8743d7 (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - 舞さん» 早速リクエストありがとうございます!!承知致しました!! (2018年11月20日 19時) (レス) id: 57f02aab48 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - リクで、聡が子供になっちゃってみんながメロメロに…!的な展開が見てみたいです!お願いします! (2018年11月20日 2時) (レス) id: 61de501e96 (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - 雷雅さん» ありがとうございます!!頑張りますー!! (2018年11月20日 1時) (レス) id: 57f02aab48 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年10月17日 20時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綿 | 作成日時:2018年7月2日 20時