episode101 ページ8
銀時side
俺達は突如ヅラに呼ばれ、いつものファミレスに来ていた。
目の前に座るヅラの顔は、何処と無く険しい。
銀「──で、何の用だ?ヅラ」
桂「ヅラじゃない桂だ」
新「それはもう良いんで、早く用件を言って下さい」
桂「お前達、黒川という人物を知っているか?」
新「そりゃ何度かテレビに出てたし、凄く優しげな人ですよね」
桂「その男があの影と繋がっていたという噂があってな……そこにAがいたんだ」
銀「ッ!!」
影族と呼ばれるのはその存在がまるで影のようで暗殺のプロ集団。全容は謎に包まれているが、そんな一族が容易く潰されたことに何か訳があるのでは探りを入れた。もし何か良からぬ情報なら、幕府転覆に使えるかもしれないと踏んだからだ。
案の定、その読みは当たった。独立して弱き者を食い物にしてきた奴らに報復する為に動いていた影。Aは長の一人娘にして最後の長。
黒川はその影を利用し邪魔な者達を葬りさってきた。しかし、黒川は新選組を使い影へ奇襲を仕掛けさせた。己より大きくなった力を潰す為に。
新「ちょっと待ってください!何かの間違いですよ!その話が本当なら、Aさんは仇の所で働いてることになるんですよ!?」
桂「約一年前から影族と名乗っている攘夷志士が消されている。その時期とAが来た時期が一致する。これが偶然だと?」
まさか……じゃあ、あの時ヅラの変装を見破れなかったから落ち込んでたわけじゃなく、復讐心を隠すための演技だったってことか……あの時問い詰めるべきだった、俺の直感を信じて。
神「今すぐAに会いに行くアル!まだ間に合うはずネ!」
今にも駆け出そうとする神楽。
桂「黒川は情報を操作できる」
銀「あ?」
桂「間違うな。止めるべき相手はAでも新選組でもない、黒川だ。お前達のことだ、助けに行くんだろう?」
銀「たりめぇーだ。テメェら行くぞ!」
俺達は店を飛び出た。しかし道中で見知らぬ男共が立ち塞がる。
銀「何者だ、テメェら」
地を這うような声にも目の前にいる奴は臆することは無かった。
男「万事屋だな。一緒に来てもらおうか」
銀「知らない人に付いて行くなって教わらなかったのか?」
男「これを見てもか?」
手にあるのは小さなモニターだ。そこにはババァの店、つまり俺達の家が写っていた。
男「爆破されたくなければついてこい」
要求なんか飲みたくは無いが従うしか方法がなかった。大きな車に乗せられ、身体には鎖が巻かれた。
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作者名:暇人の甘党 | 作成日時:2016年5月14日 0時