episode122 ページ29
黒「ヒイッ!」
黒川の首に切っ先をピタリと当てる。
黒「ま、待て!ここで私を殺せば、お前達の功績を証明できる者はいなくなるんだぞ!?」
あ「だからどうした」
黒「なっ!?」
あ「一体何を勘違いしている?我々、影は名の通り、闇に身を潜めターゲットを始末する。功績など無用。全てはこの江戸を守護するために。そして、お前らのような腐った奴を消すためにな!」
黒「汚名を着たままでいいのか!?私を生かせば、潔白が証明されるんたぞ?それに影が消えたら誰か江戸を護る!?」
あ「愚か者が。我ら影が使命を果たせなくなった今、代わりに江戸を護る者達が存在する事をまだ知らないのか。まぁそうだよな。お前にとって江戸は護るべきものではなく蹂躙する物、だもんな」
黒「わ、私を殺せばお前はこの場で粛清だ!だが、私を助ければこの先、お前の身は保証する!」
どこまでも見苦しい奴だ。
さぁ、終わらせてやろう。この復讐を……この使命を。
あ「さよなら。先に向こうで待ってろ」
総「そうはさせやせんよ」
私の首に刀のの切っ先が当てられる。
総「油断大敵ですぜ?A」
あ「あの時に動けなかった奴が言うね」
総「土方の野郎が先走らなきゃ俺がやってやしたよ……刀を下ろしな」
あ「嫌だって言ったら?」
総「その手を切り落とす」
その目は真剣そのものだ。
近「もう終わりにしよう。黒川にはそれ相応の罰を受けてもらう」
黒「言うようになったな近藤よ!お前の支配不足も咎められるのだぞ!?」
近「承知の上だ」
黒川は近藤を睨みつけ、隊士は逃げられないよう周りを囲んでいく。
あ「……従うしかないか」
手にしていた刀から手を離す。
刀が地面へ落ちていくと同時に、黒川は腰の刀を抜き斬りかかってくる。
だが、そんな事はお見通しだ。
私は足元に落下してきた刀の柄を蹴り飛ばし、それは奴の太ももに深々と突き刺さった。
黒「グワァァッ!」
あ「読めてんだよ。お前の考えそうな事なんか」
黒川は無理やり刀を引き抜き私へと投げる。
それから庇ってくれたのは総悟だった。
向かってくる刀を弾き総悟と黒川の戦いが始まった。
あ「まだ庇ってくれるんだ」
土「お前は動くなよ。すぐに終わる」
あ「江戸を守護する奴らが私を庇ってどうする」
土「俺達はやりたいようにやるだけだ」
あ「だから利用されるんだ。気づけよ」
土「お前に言われたくねぇよ」
あ「うっせ、V字が」
土「んだとゴラァ!」
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作者名:暇人の甘党 | 作成日時:2016年5月14日 0時