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A「･･･あの、離し「･･･なあ、消毒･･･してもいい？」･･･え？」
離して。と言い切る前に遮られた唐突な提案に、私はキョトンと「しょう、どく･･･？」と復唱した。
坂田「うん。消毒。
さっき、センラからキスされて嫌やったやろ？
だから、俺が上書きしたげる」
A「、何言って･･･」
坂田「だって、そうやろ？
言うたやん。俺、Aちゃんの事好きって」
ゾッとした。
理由は解らない･･･ううん、解らない振りをしていた。
けど、ようやくはっきりした。これは･･･坂田のこの、目は･･･。
坂田「好きな女が俺以外の他の男にキスされてるの見て･･･黙ってろって言うのは酷やと思わん？」
A「･･･っ･･･」
弱肉強食のこの世の中、年に１回は私の住んでいる村の集落にやって来るケモノ･･･エサを目の前に舌舐めずりして、捕食する瞬間を今か今かと待ちわびている狼。
坂田の眼は、それに近い。
なんだ･･･これ。
A「･･･や、だ･･･」
坂田「ほんま、かわええなぁ。
俺を見て怯えてる様子も･･･俺の言葉ひとつひとつに反応してくれる耳も脈打つ心臓も呼吸する喉元も、僕が治してあげた左手も･･･綺麗やわ。女神さんみたいに真っ白な髪も･･････」
する
A「ひっ･･･！？」
坂田「右のお日さんみたいな
美 味 し そ う 。
恍惚に、それこそさっきのセンラと似たような･･･狂気性を孕んだ目でにこりと笑みを浮かべながら坂田は両手で私の顔を撫であげる。
一人称が俺と僕でまとまっていないのは、昂奮しているからだろうか。
変だな。
死ぬのを、殺されるのを望んでるはずなのに･･･酷く怖い･･･。
坂田「ふふ、あはっ。
なあ、Aちゃん･･･僕、今すっごくお腹空いてるんよ･･･」
A「、な･･･に･･･」
坂田「こんな美味しそうなん、喰うな言うなんて生殺しやと思わん？」
どさり、と自然な流れのようにベッドに押し倒される。
お腹が空いてる･･･そう言えば、結局さっきの食堂で何も食べてなかったっけ。
うらたみたいに、また食べられるのかな。
坂田「痛いのは嫌やんな。だから、気持ちヨさでぐちゃぐちゃにしたる」
耳元に届いた坂田の熱を帯びた声。
チラリと見えた坂田の目は、紅く光っていた。
続く (更新停止中)
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エス(プロフ) - 更新停止中ですがまた書いて欲しいです！ (2020年6月1日 22時) (
レス) id: 3190ad61df (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - すごく好みです！更新待ってます、！ (2020年4月27日 17時) (レス) id: 4f83e9d9b1 (このIDを非表示/違反報告)
優姫(プロフ) - 加恋から改名したものです！前にもコメントしましたがこの作品世界感から、情景の表し方とか好きです。応援してます。 (2018年11月8日 20時) (レス) id: a847480144 (このIDを非表示/違反報告)
むぅな(プロフ) - すごくおもしろかったです！浦島坂田船のかっこよさも何一つ欠けていない上に独特な世界観。大好きです。質問ですがもう終わってしまうのですか？続くではなく終わりと書いてあるので、、、終わらないでください！！！ (2018年11月4日 21時) (レス) id: f63dac09fd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE - こういう小説本当好きです!! 更新頑張って下さいっ! (2018年8月28日 13時) (レス) id: 3110886a37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇犬
| 作成日時：2018年6月13日 0時
