近くて遠い (ページ4)

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４センチページ4

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着いたのは、放送局の屋上テラス

近くのベンチにちょこんと腰掛けるジフナ

少し距離を空けてわたしも腰掛ける

『ここの歌詞なんだけどさ、』

「うん、」

『敬語にするのとそのまま、どっちがいいかな』

「う～ん、敬語の方が女の子はグッとくるっていうか、引き込まれるっていうか、」

『そか、サンキュ』

「ジフナの書く歌詞、すごく言葉が綺麗だよね」

『悩んで悩んで書いてんの、男目線じゃどうしてもうまくいかないことあるから、すげー助かる』

「フフっ、ジフナに感謝されるのなんかかゆい笑」

『、うるせーよ』

「''口癖''かぁ、良い曲になりそうだね」

『ん、なるよ絶対』

じゃあ戻るか、なんて、早いよ

まだ一緒にいたいのにな、なんて考える
考えるだけ、口にはできない

『A？どうかした？』

「ううん！なんもない！戻ろっか」

人１人座れるわたしとジフナの距離

これがわたしたちの距離

近いけど、遠い、超えられない距離

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