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帰宅ラッシュの時間帯。
ぎゅうぎゅう詰の電車になんとか乗り込む。
「小瀧くんもこっちなんや〜」
望「ううん、俺は反対方面やで」
「え、？じゃあなんでこっち？」
望「送ってこうと思って」
��まだ明るいから大丈夫やのに��って言っても��女の子やろ？��って。
どこまでも女の子扱いしてくれる小瀧くんは、こりゃモテるな、と感じた。
「ごめんな？なんか、」
望「ううん、全然。もうちょっと一緒におりたかったし」
「そっ…か、」
急にそんなこと言われて心臓がうるさくならないわけがない。
絶対私、今顔真っ赤だ。
望「わ、」
次の駅について、私たちのいる方とは逆側のドアが開いてこれでもかってほど人が無理矢理乗り込んでくる。
「っ、」
一瞬小瀧くんと体が触れたと思ったら私の後ろのドアに小瀧くんが肘をついて自分の体重を支えて
私のために少し空間を開けてくれていた。
少し上を見上げるとドアの外の景色を見つめていた視線が落ちてきて私の視線とぶつかる。
「ありがと、」
望「うん、せまくない？」
「うん、大丈夫…」
距離がすごく近くていつも感じているよりもずっと背が高く感じる。
支えている腕を見ると以前は細いなと思ってたけど、男の人って感じで結構がっしりしていて。
望「Aちゃん、あと何駅？」
「…えっと、3駅かな」
望「おっけ」
急にAちゃん呼びはずるい。
今までずっと橋下さんだったのに。
しかもこんな状況で…、
ドキドキは一向に収まらなくて
いつもよりこの3駅がうんと長く感じられた。
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作者名：hima | 作成日時：2018年11月1日 21時
