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映画が始まる10分前。
いろいろな広告が流れる。
あ、これ知ってる
しげが好きなやつだ
なんて、こんなとこにいてもしげを思い出してしまう私は病気なのだろうか
そんな自分に少し呆れる。
やっぱりしげに連絡した方がよかったかな
しげ、心配してるかな
まだ勉強しながら待っててくれてたらどうしよう
なんて後悔が急激に襲ってきて
このままじゃ映画に集中できないし、やっぱり待っててくれるって言ったのに悪いかな
そう感じて
「小瀧くん」
隣に座っている小瀧くんに小声で声をかける。
「ほんまにごめんやねんけど、携帯ちょっとだけ貸してくれへん?」
望「携帯?…あ、重岡くん?」
「うん、やっぱり悪いかなと思って」
望「そやな、…はい」
「ありがと」
小瀧くんのスマホを借りて、奇跡的に覚えていたしげの携帯番号にショートメールを送る。
よし、これで大丈夫かな、
小瀧くんにスマホを返すとなんだかすごく安心して映画に集中できた。
.
「小瀧くんって恋愛ものが好きなん?」
望「うん、けど男同士で見にいくとかなんかさみしいやん?(笑)」
映画はすごく良くて。
純愛系の恋愛ものだった。
望「俺もあんな恋、してみたくてさ」
「え〜、小瀧くんならしてそうやけどな」
なんて映画の感想を言い合いながら映画館を出る。
もう19時だというのにまだまだ明るくて蒸し暑い。
望「じゃあ、帰ろっか?」
ほんまはご飯も食べたかったんやけどな〜
なんて言いながら進んでいく小瀧くんはどこか子供っぽく見えて
今まではクールで大人なイメージだったけど
強引なところがあったり、たまに笑顔が幼く見えたり
そんな一面もあるんだなと知った。
だけど
さりげなく道路側を歩いてくれたり
ドアを支えて通してくれたり
女の子扱いってやつをしてくれるときもあって、普段されない私は新鮮で
なんだか少し、キュンとした。
.
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作者名:hima | 作成日時:2018年11月1日 21時