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「その…、ごめんな、小瀧くん」
望「んーん、全然。また違うの行こ？」
「うん、ありがとう」
望「でも重岡くん、かっこええな」
「え？」
しげが去って行く後ろ姿を遠目で見ながらそう呟く。
望「よっぽどAちゃんのこと好きやねんな」
「なんで？」
望「どうせバイトだって無理矢理なくしたとかそんなとこやろ？」
「はい…」
何もかもお見通しで
この人には嘘はつけないなとそう思った。
望「いやー、俺も頑張らないとやなー」
「なにを？十分かっこいいやん小瀧くん」
望「うん、それは知ってるねんけどな？」
「は、(笑)」
お調子者で朝から笑わせてくれる小瀧くん。
私と会話をしながらスマホでなにやら調べものをしている。
お邪魔かな？と思って立ち去ろうとすると
望「再来週の土曜日、あいてる？」
「…え、私？」
望「Aちゃん以外誰おるん(笑)」
スマホに視線を落としたままだったから私に話しかけたのか自信がなくて。
思わず聞き返すと鼻で笑われた。
「多分あいてると思う」
望「じゃ、昼からあけといてくれへん？」
「なんかあるん？」
パッとスマホの画面を見せられる。
暗い感じのホームページで
煌びやかな花火がいっぱい舞っているサイト。
「花火？」
望「そ、今度の花火の埋め合わせ」
あ、それを調べててくれたんだ
そう思うとなんか胸がほっこりする。
「えー、いきたい！」
望「っしゃ、じゃああけといてな？」
「おっけ」
私もスマホの予定表に花火と入れて小瀧くんの席をあとにした。
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作者名：hima | 作成日時：2018年11月1日 21時
