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着替えて出てきたしげは手際よく準備をする。
いつもおちゃらけていて笑っているしげとは違って
とても真剣な眼差しでなんだかかっこいい
店「Aちゃんもどっかでバイトしてるん？」
店長が出してくれた麦茶を飲みながらカウンターに座ってそんなしげを見ていたら
なにやら仕込みをしている店長にカウンター越しに話しかけられた。
「うん、ファミレスで働いてるよ」
店「そうか〜、2人とも大人になったな」
「いや、全然(笑)なんも変わらんよ」
そう、しげなんて特にあのお調子者な感じは昔から全然変わってないし
私だって化粧っ気もないし、なんら変わってない
重「そやで、おっちゃん。Aまだ寝坊なおってへんし」
「なっ！しげだってあほなとこ全然変わってないやん！」
重「うわ、あほ言う方があほやねんで」
べーってしげお得意のあっかんべーをしてくる。
ほら、なんも変わってない
店「ほんま仲良えなあ。…ところでさ、2人って付き合ってないん？」
重「「え？」」
あ、ハモった。
なんて言ってる場合じゃない
店「いや、仲良いしさ、ずっと一緒やろ？学校も」
重「…や、店長？そんなんあるわけないやん？」
「そやで、なんで私がしげと？ないない」
店「そうなんか〜、なんか残念やわ(笑)」
あるわけないやん
って言葉がグサリと突き刺さる。
それがバレないように、
冷静でいられるように、思ってもない言葉をなんとか吐き出す。
そうしないと
なんかもうどうしたらいいからわからないから
.
重「てかAいつまでおんねん」
「うーん、これ飲み終わったら？」
重「はよ飲めや」
「えーもうちょっとしげ働いてるん見てたいもん」
重「嫌やって！恥ずかしい」
そうやって恥ずかしがるしげがおもしろくて麦茶がなくなっても居座り続ける。
それにしげも気づいてるみたいだけどもうなんか諦めたみたいで黙々と作業を続ける。
重「おっちゃん、終わったで」
店「おー、助かったわ。ありがとうな。もう上がっていいで」
作業を始めてから1時間ほどで手際よく終わらせたしげは手を洗ってまた着替えに奥に消えた。
.
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作者名：hima | 作成日時：2018年11月1日 21時
