近くに行っちゃダメですか？《Hikaru.Y》

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プルルルル






止まっていた時間を進めるかのようになった私の携帯｡






名前を見ると『有岡さん』と書いてあって､急いで電話に出る｡






A「もしもし。」







有岡「あっ、Aちゃん？家ついたー？」






A「えっと…はい､着きました｡」







有岡「本当！？良かったー！」







A「はい、ありがとうございました｡」






有岡「うん！じゃあ、明日ねー！」







A「はい、おやすみなさい｡」








有岡さんとの電話を静かに切る｡







はぁー、今になってさっきの事が恥ずかしくなってきた｡







八乙女さんもなんだか､おどおどしてるし…｡








A「…なんか､すいません｡明日も早いので帰りますね｡」







八乙女「…うん､送ろうか？」







A「いや、大丈夫です。おやすみなさい｡」








八乙女「…おやすみ｡」







早々と家を飛び出して家へと向かう私｡






自分の気持ちに素直になれない…｡






だって､アイドルとマネージャーの立場だもん｡







今初めて彼がアイドルじゃなければいいのに､と思った｡

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