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「リョウクか。理由話した?」
「あ、ごめん。うん、ユイに聞いちゃって」
「そっか。いや、いずれ話さないといけないからいいんだけど…」
ジョンスの言葉が止まる。
聞き方まずかったかもしれない。
もっと段階踏んで聞いていけば良かった。
「オッパ、いいよ。無理して話してくれなくても。キュヒョンとの事は私も絡んでたから心配してるだけなの。余計な口出ししてごめんね」
立ち上がり、上着を着ようと手に取ると、その上着を持つ手を掴まれた。
「A」
グッと力の入ったジョンスの手に驚いて、顔を見ると真剣な眼差しが向けられている。
ジョンスは基本、女性に優しいからこんなに力を込めて触れられたことはないかもしれない。
痛いと感じるほどの力を加えるなんて…。
「何?」
動揺を知られないよう、何でもないようにそう言う。
「好きだった、って本当?」
「…誰を?」
血の気が引いていくようだった。
まさかとは思ったけど、ジョンスの目がそうはいっていなくて…きっと知ってる。
私がジョンスのことを好きだったということを―。
「ジョンス?」
「誤魔化さないで。言ってる意味わかってるよね?」
緊張が高まるけど、今更ジョンスは私に何を言わせたいんだろう。
ジョンスのことを好きだったと言って、もう過去のことなのに。
どうして今なの?
「はは、Aがジョンスって呼ぶ時は動揺して本音が出ちゃうって知ってた?」
ジョンスの乾いた笑いと言い当てられたことに、唇を噛み締める。
「オッパって呼ぶことを嫌がってたよね、A。…気づいていたのか自分でもわからないけど、きっと好きになっちゃいけないって感じてたんだと思う。お前がリョウクの姉だから」
え…
手首に血が上手く通わず、冷たくなって、震えてきた。
「ユイを好きになれれば、」
「やめて!」
何も言えずにいたけど、何を言ったらいいのかわからないけど、それ以上私は聞く必要はないし、知りたくない。
私が叫んで、ジョンスの掴む力が緩んだ。
「ユイと別れた。正直辛いし、誰かに縋りたいって思ったよ。けど、それ以上に随分前から満たされてないのも事実なんだ。お前とキュヒョナのことを知ってから」
「オッパ、やめて…聞きたくない」
緩んだ手を振り放そうとした瞬間に、ガチャガチャと扉が開錠される音がした。
突然のことに扉に視線が行くと、開かれた扉。
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ひきゅ(プロフ) - あゆさん» あゆさーん!ありがとうございます(*^^*)しかも最初から読んで頂いている貴重な方ww早くもコメント頂けて、嬉しい限りです(>_<)カモフラージュものんびりとやりますが、お付き合い頂けると幸いです\(^o^)/これからもよろしくお願いします! (2014年6月25日 22時) (レス) id: db3011806f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます!最初から読んでる人、ここにいます!笑 カモフラージュもとても大好きです!これからも頑張って下さい! (2014年6月25日 18時) (レス) id: 52c9723756 (このIDを非表示/違反報告)
ひきゅ(プロフ) - あゆさん» 4まできてしまいましたー!ww長いことお付き合いありがとうございます(*^^*)ノロノロ運転ですが、頑張りますー\(^o^)/ありがとうございます♪ (2014年4月21日 22時) (レス) id: db3011806f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - おおっ、ついに4まできたんですね!楽しみにしてます、頑張ってください(*`∀´*) (2014年4月21日 21時) (レス) id: 52c9723756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひきゅ | 作成日時:2014年4月21日 21時