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リョウクを使って録音機まで渡すような男だ。
本心じゃないとは思うけど…やりかねない。
「もう!」と恥ずかしさと怒りが混じりながら、両手を下に降ろそうとすると、その両手首を掴まれ、下から逃げられないように唇を押し当てられた。
抵抗しようとすると、舌が滑り込んできて、深く口付けられる。
「んっ…」
角度を変えながらの優しく丁寧で、そして官能的なキスに抵抗もやめ、酔いしれる。
「A…」
耳元で名前を呼ばれ、ウエスト部分がいつのまにか外気に触れていることに気づく。
冷たい指先がお腹から上ってきそうな瞬間、ノック音。
2人で同時にビクッとして、慌てて離れる。
身なりをすぐさま整えていると、「ヌナーキュヒョナー?」とリョウクの声。
「チッ」と舌打ちすると、キュヒョンは扉の鍵を開錠した。
「あー本当にココだった!」
リョウクに続いて、ソンミンも入ってきて、その後にイェソンさんの姿。
思わず、キュヒョンの後ろに隠れる。
「真っ暗で何してたの?」とソンミンには全て読まれているような気がして、キュヒョンもため息をつく。
「A?」
「あ、うん」
私の行動を不思議に思ったキュヒョンに悟られぬよう、横に立つと「ヌナ、オンマ達もそろそろ会場入りするから一緒にって」と言われる。
もう間もなく、初コンサート体験な私は結局イェソンさんにしか挨拶していないことに気づいた。
「どうしよう、リョウク!私まだ全員と会ってないんだけど…」
「あー大丈夫だよ。終わってからオンマ達も来るし、その時一緒でいいから」
「ありがとう。そうするね」
ひとまず安心すると、「じゃあ僕らスタンバイあるからキュヒョン連れて先に行くね」とリョウクとソンミンがキュヒョンの腕を掴んだ。
「うん、行ってらっしゃい」
「ヌナ、ちゃんと見ててね」
「もちろん」
引っ張り連れて行こうとするキュヒョンは、私の真正面で動かず、「行って来ます」と額にリップ音を鳴らしてわざとキスをする。
「見せ付けなくてもヌナは取らないって」というソンミン。
「ヒョンに見せ付けてないですから」と返すキュヒョンが私から離れると、2人に連行される。
その後ろからイェソンさんがついて行くと見せかけて、私に向き直る。
「ジョンウンさん?」と呼び掛ける私に一歩近づいて、頭を軽く掴まれると、額にキスを落とされた。
声が出ず驚く私に笑顔を見せると、「行って来ます」とキュヒョンと同じように去って行った。
3人に見られなかったのが吉なのか凶なのか…フリーズする身体に反して、頭の中ではグルグルと巡っていた。
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ひきゅ(プロフ) - あゆさん» あゆさーん!ありがとうございます(*^^*)しかも最初から読んで頂いている貴重な方ww早くもコメント頂けて、嬉しい限りです(>_<)カモフラージュものんびりとやりますが、お付き合い頂けると幸いです\(^o^)/これからもよろしくお願いします! (2014年6月25日 22時) (レス) id: db3011806f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます!最初から読んでる人、ここにいます!笑 カモフラージュもとても大好きです!これからも頑張って下さい! (2014年6月25日 18時) (レス) id: 52c9723756 (このIDを非表示/違反報告)
ひきゅ(プロフ) - あゆさん» 4まできてしまいましたー!ww長いことお付き合いありがとうございます(*^^*)ノロノロ運転ですが、頑張りますー\(^o^)/ありがとうございます♪ (2014年4月21日 22時) (レス) id: db3011806f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - おおっ、ついに4まできたんですね!楽しみにしてます、頑張ってください(*`∀´*) (2014年4月21日 21時) (レス) id: 52c9723756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひきゅ | 作成日時:2014年4月21日 21時