127話ですよ。 ページ44
蛍「俺、鍛刀部屋に来たの初めて。」
あ、自分が鍛刀された時以外ね。と付け加えた蛍丸は、はしゃぎながらも部屋の奥へと入っていった。
『そうですか…。それじゃあ軽く審神者が顕現させた時と役人が顕現させた時の違いを説明しますね。』
蛍「うん。」
『まず、審神者が顕現させる際は資材をこの妖精さんに渡し、鍛刀してもらいます。この時出来た刀ははただの刀なんです。その刀に自分の霊力を込めて刀剣男士を憑依させて、刀剣男士の刀が出来上がります。』
蛍「ちょっとなんて書いてあるかわかんないけど、意味は何となくわかったよ。じゃあ、役人の場合は??」
スケッチブックに絵を描きながら説明してたんだけど。え?これこんなに変?私的には上手くかけた気がするんだけど…。(画伯)
『や、役人の場合はですね…。もう既に出来上がってる刀に政府から預かった上書き可能な霊力が込められたお札で刀剣男士を憑依させるんです。1度霊力を込められるとその人の刀になってしまうので…。』
蛍「へぇ…。じゃあ今俺は誰の刀なの?」
『政府の刀ですね。政府が以前の審神者の霊力を抜き取り代わりに政府開発の霊力で今の姿を保っています。』
蛍「引継ぎさんの刀になることは出来ないの?」
これはあれだな。可愛い子供の質問と見せかけてってやつかな。いやいや、深読みし過ぎ。やめよう。
『残念ながら…。契約違反ですのでそのようなことをしたら私が打首ですよ。』
ピッと首の横を手で遮る。そっか…。としょぼんとしている蛍丸を見るのは少し辛いけどでも、しょうがない事なのよ…。私まだ死にたくないもん。
蛍「じゃあ俺達は次の審神者が来るまでずっと政府の刀ってこと?」
『まぁ、名目上はそうですね。』
蛍「ふーん。まだ聞きたいこといっぱいあるけど包丁を待たせすぎたら怒られちゃうからね。また話してくれる?」
『もちろんです。喜んで。いつでもお声がけ下さい。』
話に一段落が着き、私は顕現の儀に必要な陣を床に描く。審神者だとぱぱっと出来るんだけど審神者じゃないからね…。もちろん水性で書いてます。雅さんに怒られそうなので。水性の墨って本当重宝するよねぇ。
『よし、描き終わった。蛍丸様、この陣の中には入らないようにしてくださいね。あと水性なので踏まないでいただけたら有難いです。』
蛍「わかった!」
蛍丸がピタッと端っこまで行って壁に引っ付いたのを確認して、私はカンペを読みながらも念を唱えた。
355人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
光莉(プロフ) - 彼方さん» あの頃の10番はきっと疑わない性格だったんでしょうね....。少し走ってしまってちょっと読みにくい文面になってしまい申し訳ないです(´・ω・`)またこの辺りは本編で触れたいと思ってるのでその時にはもっと詳しく書けるようにします!応援ありがとうございます! (2019年5月23日 7時) (レス) id: 78dc364c5f (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - 流れるようにブラックな部署に配属された10番さんが哀れな様なちょっと面白いような。これは逃げられませんね。でも人事の目は正しかったんだなと今までのお話読んでてよくわかるのて、良かったです!10番さん光莉さま、お身体に気をつけて、これからも頑張ってください (2019年5月22日 20時) (レス) id: 90eb996ab4 (このIDを非表示/違反報告)
光莉(プロフ) - 彼方さん» コメとリクありがとうございます!入社のお話はいつか書きたいと思っていたのでリクを頂きとても嬉しいです!ブラック会社云々はどうだったんでしょうね...?公開まで今しばらくお待ちください! (2019年5月15日 8時) (レス) id: 78dc364c5f (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - はじめまして。一気読みさせていただきまして、とても好きな作品だと思いました。丁度リク募集中とのことで、図図しいですがリクエストさせていただきたいです。10番が引継部に入社?した時のお話とか読んでみたいです。まだブラックな職場とは知らないのでしょうか。 (2019年5月13日 15時) (レス) id: 90eb996ab4 (このIDを非表示/違反報告)
光莉(プロフ) - iceblast5さん» ありがたいお言葉ありがとうございます!ゆるゆると更新していきますが、頑張ります! (2019年5月2日 11時) (レス) id: 78dc364c5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:光莉 | 作成日時:2019年5月1日 14時