その2 ページ29
薮side
ヤバイヤバイ緊張する………
式場への扉の前に三人で立つと
心臓がばくばく言うのが分かった
ちね「宏太大丈夫だって〜
そんなに緊張しなくてもいいと思うよ〜？」
あり「そーだよそーだよ！
薮ちゃん可愛いんだし自信持って！」
なーんて年下二人に励まされる始末
いやメンバーしかいないし
緊張なんかしないと思ってたのになぁ……
あり「薮ちゃん笑って？」
ちね「え、顔怖いよ？」
すっと差し出された鏡を見ると
顔がガッチガチに強ばっていた
うわ、さすがにこの顔はないわ………
よし！
頬をパチンと叩き、ニコッと笑った
ちね「うん、その顔だよその顔！」
あり「あ、音楽聞こえてきたよ！
じゃあ薮ちゃん、扉開けよっか？」
三人で話し合って、バージンロードは
一人づつ歩くことにした
まずは知念
オレと大ちゃんで扉を開けると
ニコっと笑い、ゆっくりと山田の待つ
祭壇へと歩いていった
あり「薮ちゃん！？
なんでもう泣いてんの！？」
え、なんか知らずのうちに涙が零れてた………
「な、なんか知念も
大きくなったなぁ……って思って
娘が結婚する父親ってこんな気持ちなのかな？」
あり「え、ごめん父親の気持ちは……
分かんない」
あ、知念着いたみたい
小さな式場だからすぐだねぇ……
手をさしのべていた山田の手を掴むと
こちらを振り向き、幸せそうに笑った
あり「ふぅ………じゃ、薮ちゃん
お先に行ってくるね」
「おう！！」
ゆっくりと歩き出した大ちゃんの背中を見ると
また涙が溢れてくるのがわかった
なんかもう親の気持ちって感じ？
あ、無事伊野尾のところに
たどり着いたみたい
…………よし、行くか
恥ずかしいし少し顔を伏せ
10mほどの短いバージンロードを歩き出した
パチパチという拍手の音や
圭人の泣き声が聞こえてくる
視界に靴がはいったたから顔を上げると
いつもと変わらない笑顔の光がいた
…………いや、違うなこいつ
必死で冷静でいようとしてる顔だわ
さしのべられた手を
こんなのお姫様みたいで嫌だけど
ゆっくりと掴んだ
しょうがない
今日だけはお姫様でいてやるよ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 308人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かたつむり | 作成日時：2017年6月22日 18時
