175話 ページ28
天妃「ハールちゃん♪」
女性に戻った天妃は晴吾の背中に乗る。
晴吾「ちょ⁉
姉貴‼ 危ねぇだろ‼///」
天妃「おやおや〜？
顔が赤いねぇ〜。もしや！
照れてるのか〜、ツンデレめぇ〜！」
晴吾を抱きしめて頭を撫でる。
晴吾「…姉貴はやんなくて良かったのか？」
天妃「何を？」
撫でる手を止める。
だけど、抱きしめたままだ。
晴吾「俺の祖先もだが、あのマガイを封印したのは姉貴の兄貴もだろ？
姉貴にもやる権利はあった。」
晴吾も天妃を抱きしめる。
天妃「私は良いかな…。」
晴吾「なんで？」
天妃「私は兄貴じゃないし、君の御先祖でもない。
私はあのマガイの力が溢れないように喰べさせるためにあそこに預けられただけだ。。」
ハハハと笑う。
晴吾は少し抱きしめる力を強くする。
晴吾(姉貴と一緒にいると胸が…心臓が痛い…。
だけど、離れたくない。
もう少し…、いやずっとこのままでいい…。)
天妃「晴吾や稲羽君に姫子ちゃん、支部長が…、家族が無事だった。
災厄のマガイは祓われた。
こんなハッピーエンドだったら、マガイを祓わなくても私はそれで満足だ。」
再び晴吾の頭を撫でる。
晴吾(ああ、そうだ。
俺は姉貴に…)
「コホン!」
天妃「イムじゃないか。」
天妃は晴吾から手を離す。
イム(今のをシンが見てたら、海の藻屑ぞ…。)←最初から見て、晴吾の気持ちを察した人
イム「晴吾、ようやく晴れたか？」
晴吾「…何がだ。」
天妃(……素直になりゃ良いのに。)
イム「出会った時に言うておったろ？」
…
晴吾「テメェがこの世で何をしようと、
俺の心は晴れはしない‼」
…
天妃「ハルちゃん、そんなこと言ってたのね…。」
天妃は義弟にジト目をプレゼントする。
イム「感謝しても良いぞ〜？
今度の戦いは俺のお陰で勝てたのだからなー♪」
天妃は晴吾が怒鳴るのを予想したが外れた。
晴吾「そうだな。」
イム「へっ。」
晴吾「長く受け継がれた御空家の宿命と歴史は幕を閉じる。
きっと、父の苦しみも空と共に晴れただろう。」
天妃(お義父さんとお義母さん、
支部長と同じように…、3000年前の育ての親同じように
私に愛情を注いでくれた。)
晴吾/天妃「「一応…/ありがとう。」」
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作者名：not厨二病者 | 作成日時：2020年3月16日 12時
