164話 ページ16
ゾッ
背筋に悪寒が走る。
晴吾「お、お姉ちゃん⁉
すごい汗だよ‼ 大丈夫⁉」
天妃「ああ、大丈___」
背中に殺気を感じる。
憎しみも含まれてるなこれは…。
どうする?
今の私じゃ晴吾を守りながら対処出来ないよ⁉
晴吾「あ、お父さん…?」
天妃「え? マジ?」
先に後ろを見た晴吾の言葉に驚き、
私も後ろを見る。
そこにいたのは血塗れのお父さんだった。
私は咄嗟に晴吾の目を隠す。
これは本当の子供が見るべきではない。
刀を持っているあたり………他の人も……。
多分、妖魔に取り憑かれてるんだろうな。
お父さんは刀を振り上げる。
お父さんは泣いている。
刀が私の腹を貫通した。
晴吾「お姉ちゃん‼」
天妃「良いから逃げろ!‼
お父さんは妖魔に取り憑かれた‼」
お父さんは晴吾に近づいた。
晴吾は恐怖で動けない。
当たり前だ。
こんな状況を冷静に判断できる私が可笑しいんだ。
天妃「止めろぉおおおおおおおおおおおおおおお‼」
その時だった。
お父さんの体から少し黒いものが出てきて私の体に吸収された。
けど、それが何かだったのかは後から知ったし、遅かった。
晴吾はこの時に右目を失った。
お父さんは僅かに理性を取り戻した。
八咫おじさんが駆けつけてくれた。
八咫「‼!」
晴明「…お願いです…
子供達を…頼みます。」
そう言ってお父さんは自らこの世を去った。
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作者名:not厨二病者 | 作成日時:2020年3月16日 12時