【Im～イム～】白翼の乙女《第5章》 (ページ2)

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152話ページ2

陽乃芽side

ここ最近、兄さんやイムが家にいることは少なくなった。

こぶし「大丈夫？
　陽乃芽ちゃん？」

陽乃芽「だ、大丈夫！
　ちょっと考え事してただけだから！」

その時、大通りの液晶に「速報です。」とニュースが流れた。

［○×県砂鳥港沖上空で突如発生した積乱雲は異常な速度で発達しており、
本日中にも日本全土に拡大…。
嵐による甚大な被害が予想され…、気象庁は全国に緊急避難警報を発令しました。］

周りが騒めく。

こぶしが帰ろうと言ってる。

イム…！

今どこで何してるの…⁉

⁇「すいません。お嬢さん方。」

こぶし「だ、誰ですか？」

誰？
フードを被っていて顔がよく見えない。
多分体格と声からして、同年代の男の子だと思う。

⁇「いや、あのあそこにヤ…ゲフンゲフン！
　怖い顔の男性方がカチューシャの貴方を迎えにきてますよ。」

男の子が指した方を見れば、「お嬢ー‼」と叫んでいる明かに堅気じゃない人達がいた。

こぶし「お迎えがきてくれたんだ‼
　私、此処で‼」

人混みの中に消えて行った。

⁇「さて、場所を変えましょうか。」

陽乃芽「貴方、誰⁉」

⁇「とりあえず、場所を変えましょう。」

私の腕を掴む。

怖い‼

男の子は被っていたフードを取った。

なっ⁉

⁇「はじめまして、陽乃芽嬢。
　貴女とお話ししたい事があります。」

兄さん…、いや御空先生とそっくりの顔‼

⁇「ああ、自己紹介をしてませんね。
　知っていると思いますが、念のために言っておきましょう。

　マガイ教 “マガイの王”ジェゼルの子、ケセムケト。
　母親は貴女の歴史担任教師の御空天妃です。」

はぁあああああああああああああああああああ⁉

先生、新人だよ⁉
22歳って言ってたわよ‼

この人、私とほぼ同い年じゃない‼

ケセムケトでしたっけ？
嘘つくならもっとマシなの尽きなさいよ‼

ケセム(おーおー、パニックてらぁ…。)←

ケセム「正確には、御空天妃の体の一部から遺伝子を取り出して体を培養して、その肉体にジェゼルの魂のカケラを埋め込んで、作られたので曖昧なものですけどね。」

あ、うん。そういう事。

この人の容姿が目立つもんだから、目立ってるから場所変えた、