光の君(ymin)

☆ ページ7

ym side

アラームがなる前に目が覚めた。
目の前には、口を大きく開けたあほ面な愛おしい人。

やばっ幸せかも。

なんて思いながら、そっとベッドから抜け出す。

シャワーを借りようとお風呂場に向かう。“着替え”と思ったけど、脱衣場にバスタオルとこの部屋に置いてある俺の服がセットされててるのに気が付いて、着ていた服を洗濯機に突っ込む。

きっと次に泊まったら、この服が脱衣場に置いてあるんだろう事を想像すると、にやけてしまう。

ちょっと熱めのシャワーをしてリビングに戻れば、慧がキッチンでお湯を沸かしてた。

伊「おはよ」
山「ごめん、起こしちゃった？おはよ」
伊「ううん。たまたま」

ダイニングの椅子に座れば、水が入ったグラスが目の前に置かれた。

伊「何か食べる？」
山「ん〜大丈夫」
伊「何か飲む？」
山「だね」

慧がマグカップを2つ棚から出した。
色ちがいなお揃いのマグカップ。一緒にネットを見て買った。もう、何年も使ってるマグカップ。

山「なんか甘いの」
伊「抹茶ラテ、いちごミルクラテ、カフェラテ、ココア」
山「どれも甘そう〜ココアかな」
伊「了解〜」

そのうち、お湯が沸いて、マグカップに注がれて甘い匂いがして来た。今日のいってきますのキスは甘い味決定。

山「今日は？」
伊「10時の迎えで16時解散予定」
山「ゆっくりだねぇ」
伊「ドラマで忙しい山田さんには申し訳ない、ゆるいスケジュールですいません」

笑いながら、甘い匂いがするマグカップをテーブルに置いてくれ、自分の分のマグカップを持って椅子に座った慧は、そっとマグカップに口をつけた。

その口にキスしたい。

山「慧のスケジュールがゆるいと、えっちし放題だから、ありがたい」
伊「ぶっもう！俺の体力をみくびるなよ！」
山「ふはははっ(笑)」

ぷんぷんほっぺを膨らませて、ふーふーさせながら、ココアを飲むのが可愛いすぎるから！

好きな子についついちょっかい出しちゃう小さい男の子の気持ち、わかるのよ！
むずむずしちゃうのよ！

山「じゃあ、今日も体力対決しに来ようかな」
伊「のっ望むところじゃい！」

真っ赤な顔して、両手でマグカップ持って、こっちを上目遣いで見るのって、あざとい以外に表す表現、何？
あっ“伊野尾慧”かな。

出かける前は甘いキスが良いから歯磨きの前に、ココア味のキスをしたけど、玄関で、またキスをねだられて歯磨き粉のミント味のキスをした。

山「待ってろ！伊野尾！」
伊「望むところじゃい！」

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