俺の彼女は。〈黄〉

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たしかに思い当たる節はあった。
SnowManのYouTubeは見てくれてるけど、おふざけ企画のものが多かった。
MVやダンス動画、Live performance videoを見てることはほとんどなかった。


そういやキミカレは激しい踊りもなけりゃ、レクチャー動画もふざけに走っていた。

だからAはキミカレだけは踊れたのか。謎が解けた。


『アイドルしてるところを見たことないわけちゃうで？照の仕事のこととか知らななと思って見たことはある。

でも、照が何万人もの前でパフォーマンスしてるのを見ると、照はこんなすごい人たちのリーダーをしとんや、アクロバットとかダンスとかもカッコよくこなすすごい人なんやって思うと、好きが増すのと同時に相手は私でえんかなって劣等感で押し潰されそうで、、、』岩「は？何言ってんの」


Aの方に向き直り、今にも泣きそうなAを抱きしめる。

俺は愛おしさで押しつぶされそうだ。


『でもJr.の頃からたくさんのファンがいてそのファンの人に支えてもらって、たくさん努力を積み重ねてやっとデビューできて、、、

つい半年前にたまたま知り合っただけの人が照の側にいていいのかとか』岩「だからやめろって」


岩「はぁ、、、

いい？よく聞いて。
アイドルをやってる俺を［ひーくん］、素の俺を［岩本照］とするじゃん。

［ひーくん］はたくさんの人に支えてもらってる。メンバーとかファンのみんなとか。ファンのみんなはとても大切に思ってる。

でも［岩本照］でいられるのはAの前だけ。
SnowManのリーダーという立ち位置から解放させてくれるのはAだけだから。

［ひーくん］を知らないAだからこそ、［岩本照］を見てくれてると思って好きになった。
もしAが［ひーくん］を知ってたら、［岩本照］を見てもらえない気がして好きにならなかった。」


自分で"ひーくん"なんて言って恥ずかしくなってきたわ。


Aは俺の胸の中で泣きじゃくっている。

いつもAは年齢以上の大人っぽさを見せているから、こんなに泣いてる姿は見たことがなかった。

可愛くてずっと見てたいっていう気持ちと、泣き止んでほしいという気持ちが混ざる。


しばらく頭を撫でていると、落ち着いたのか泣き止んできた。


岩「どう？見にきてくれる？」


頭が縦に動くと確信していた。

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