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…
「…ごちそうさまでした。おいしかったぁ。」
「マヨネーズ、いいでしょ？」
「うん、あんなにまろやかになるんだね。照、料理上手なんだ。知らなかった。」
「いや、そんなできないよ。炒飯くらいしか作んないから。」
ごく普通に会話してるけど。
さっきから煙草を吸いたそうに、遠慮がちにそわそわしてるの。ホントに、素直で分かりやすいんだから。
「照、申し訳ないけどベランダで吸ってもらってもいい？」
「…、いいの？っていうかよく分かったね。」
「吸いたいって顔に書いてあるよ。」
「マジ？」
見抜かれたのが嬉しいのか、にまにましてかわいいの。
不思議。
ふとした瞬間に、愛しいと思う気持ちがどんどん増えていく。
照って、本当にかわいい。
キッチンで洗い物を片付けて。紅茶をいれていると煙草を吸い終わった彼が部屋に戻ってきた。
「あ、紅茶いれてくれてるんだ。ありがと。」
「リビングに持ってくから座ってて？」
紅茶の葉が開くのを待ってると、煙草の匂いと彼の匂いに包まれた。
「照？」
「ひとりで待つの寂しいから。」
ぎゅうっと後ろから腰の辺りを抱き寄せられて。こんなに急に距離縮まるの？っていう驚きと、甘えられてる嬉しさで胸がいっぱいになる。
「…月曜日さ、」
「ん？」
「ここから出勤していい？」
「うん、早起きしよっか。」
「起こして。」
「うん、その代わり早く寝るよ？」
「え、何時に寝…」
突然彼の言葉が途絶えたから、どうしたんだろうと思ったら。彼が私の肩にあごを乗せてきて。
「だてさんとLINEすんの？」
「へ？」
彼の真っ直ぐな視線の先は、キッチンに置いてあるスマホの画面。
「あ…あの宮舘くん、こないだ色々と話を聞いてくれて。照のことで背中を押してくれたからさっきお礼を言ったの。それの返事かな？」
「え、こないだ話したってどういうこと？ちょっと待って俺それ聞いてない。」
「え？」
「だてさんと、二人きりじゃないよね？」
「…二人だけど。」
「俺の知らないところで二人きりで会ってたわけ？」
抱き締める腕の力が強くなって、声がどんどん不機嫌になっていく。
宮舘くんの言ってたのこういうことか。嫉妬の沸点が低いんだな。
でも。
ここまでストレートに妬かれると嬉しい。
「もう二人で会うことはない…っ、」
煙草の匂いのする舌が、私を黙らせてく。
もう照のことでいっぱいなのに。
どれだけ溺れさせるのだろう。
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みち(プロフ) - うみ♪さん» うみ♪さんコメントありがとうございます。以前も読んでくださってたんですね。不思議なめぐり合わせ、とても嬉しいです!また読んでやってくださいね。 (2021年1月31日 15時) (
レス) id: 375937212d (このIDを非表示/違反報告)
うみ♪ - こんばんは！初コメです！ケンティーメインのお話の時から好きで、ずっとまた作品見たいなあと思っていてひーくんメインのお話で覗いて見たら作者にみちさんのお名前が！！こんなことってある！？ってなりました！過去作も読ませてもらってます！ (2021年1月31日 0時) (レス) id: ebee9b3126 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - まりんさん» コメントありがとうございます。このふたりには幸せになってほしいので。その後を書くことにしました。これからもよろしくお願いします。 (2020年8月27日 20時) (レス) id: 375937212d (このIDを非表示/違反報告)
まりん - 続編ありがとうございます。幸せな2人の今後の展開がとても楽しみです。更新ありがとうございます。 (2020年8月24日 22時) (レス) id: f071218485 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - おこりさん» コメントありがとうございます。更新なかなかできない時もあったのでお待たせしていたかもしれませんが、読んでいただいて嬉しいです！また番外編書くつもりなので、また読んでやってください！ (2020年8月17日 12時) (レス) id: 375937212d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みち
| 作成日時：2020年2月24日 21時
